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鏡の国の孫悟空 の商品レビュー

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2022/09/13
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原題は『西遊補』という、1640年に書かれた『西遊記』の二次創作。芭蕉扇で火焔山を鎮火させて通過した直後という設定。 悟空は鏡や井戸、水面を通ってさまざまな世界に迷い込み、奇妙な体験をする。項羽の妻・虞美人に化けたり、閻魔大王に代わって南宋の奸臣・秦檜を処刑する。果ては玄奘が将軍に任命されて出陣、呆気なく首をはねられる。 明末には人間本来の「情」が重視され、本作でもポイントになっているが、扱い方は一風変わっている。立心偏を取ると「青」になり、「青々世界」をはじめ、同系色の緑や翠も多く登場する。重要な存在である妖魚「鯖魚」も「青」が入っているし、登場人物の「小月王」は「情」の字を分解したもの。 本筋から逸れた部分が長くなって話が把握しづらいので、ページ数は多くないが案外読みづらい。上記の「情」がポイントになっているのを知ったうえで読めば印相は違ったかも。

Posted byブクログ