熱球 の商品レビュー
仕事を辞め、娘を連れて、父が1人で暮らす故郷に帰ったヨージ。妻は一年間、ボストンに留学している。20年前、甲子園まであと一歩のところで夢を絶たれ、苦い思い出が詰まった故郷を捨てたヨージは元チームメートやマネージャーと再会し、1年後の身の振り方に悩む。過去の後悔や東京と故郷の板挟み...
仕事を辞め、娘を連れて、父が1人で暮らす故郷に帰ったヨージ。妻は一年間、ボストンに留学している。20年前、甲子園まであと一歩のところで夢を絶たれ、苦い思い出が詰まった故郷を捨てたヨージは元チームメートやマネージャーと再会し、1年後の身の振り方に悩む。過去の後悔や東京と故郷の板挟みの現在と娘のこと。ヨージだけでなく、皆がつらい思いをしたからこそ、人は優しくなれる。それを感じさせてくれた一冊。ヨージを支えた娘やお父さん、ザワ爺が素晴らしかった。
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悲しい事情で故郷を出た私にとって、無性に故郷を友達を思いだしました。日々、望郷の思いが募ります。主人公たちが、それぞれ悩みを持って、それでも一歩ずつ進もうとしている姿に勇気が出ました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
良くも悪くも故郷はずっとつきまとうものだと思います。良い思い出があれば故郷も良いものでしょうが、触れられたくない傷を持っていたり、悪い思い出しかなかったら、近寄りたくないでしょうね。主人公が、だから田舎は…と思う気持ちもとても共感できますが、読後何となく消化不良な気持ちになってしまうのは、重松さんの話にしては訴えかけるものが少なかったからかもしれません。
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原作者が高校時代過ごした山口が舞台と知って読んでみた。 文章には、まったく架空の市が登場するけど、 景色や言葉がまんま山口で、とっても詠みやすかったです。 それに内容も胸にジーンときます。 登場人物がほぼ同じ世代で、 今それぞれ抱えてる人生においての悩みっていうのが痛...
原作者が高校時代過ごした山口が舞台と知って読んでみた。 文章には、まったく架空の市が登場するけど、 景色や言葉がまんま山口で、とっても詠みやすかったです。 それに内容も胸にジーンときます。 登場人物がほぼ同じ世代で、 今それぞれ抱えてる人生においての悩みっていうのが痛いほどわかるっていうか。 甲子園というキーワードを元に、 そこに向って熱く輝いていた高校時代。 でも燃焼する前に淡く消えてしまった高校時代。 忘れたいが忘れられない思い出。 そこから前に進まなければいけない自分。 私も自分の殻を破って前に進んでいけるかな。
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40歳前の元高校球児が職を失い娘と共に田舎に帰るところから物語は始まる。 野球経験者ならきっと感動できる本です。甲子園に行ったようなエリート校出身者にはわからないかもしれません。県立高校野球部出身の人は是非!!
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<内容>20年前、町中が甲子園の夢に燃えていた。夢が壊れたとき、捨てたはずの故郷だった。しかし、今。母を亡くした父一人の家に帰ってきた失業中の男と、小学5年の娘。ボストン留学中の妻はメール家族。新しい家族の暮らしがはじまる。懐かしいナインの面々。会いたかった人々。母校野球部のコー...
<内容>20年前、町中が甲子園の夢に燃えていた。夢が壊れたとき、捨てたはずの故郷だった。しかし、今。母を亡くした父一人の家に帰ってきた失業中の男と、小学5年の娘。ボストン留学中の妻はメール家族。新しい家族の暮らしがはじまる。懐かしいナインの面々。会いたかった人々。母校野球部のコーチとして、とまどう日々。そして、見つけたのは。
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いかにも重松清って感じの小説だった。会社を辞め、田舎に戻ってきた父と娘。そして田舎で一人暮らしの祖父の存在。また、高校時代の野球部に起こった苦い出来事など、まさに40代の男が自分を見つめ直すに相応しい材料がこれでもかと放り込まれている。 そういう意味で、自分がもう少し年取れば分か...
いかにも重松清って感じの小説だった。会社を辞め、田舎に戻ってきた父と娘。そして田舎で一人暮らしの祖父の存在。また、高校時代の野球部に起こった苦い出来事など、まさに40代の男が自分を見つめ直すに相応しい材料がこれでもかと放り込まれている。 そういう意味で、自分がもう少し年取れば分かるのかなと。あと、娘さんが少し利口過ぎる気がしないでもない。
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熱球、という言葉の果たす役割が正直微妙。個人的にはタイトルを前面に押し出す本が好き。 重松の本は感情の変化が静か。というか、登場人物が静か。文体は嫌いじゃないけど、今のところあんまり。
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重松清の本を読むと 人生色々、なかなか難しい、と感じる。 でも捨てたもんでもない、とも思う。 この本で「逃げてもいい」って言う言葉が印象に残りました。 逃げられないと思い込んで自分を追いつめるのが一番ダメ。 キツいときは逃げてしまってもいい、と。 今まであんま...
重松清の本を読むと 人生色々、なかなか難しい、と感じる。 でも捨てたもんでもない、とも思う。 この本で「逃げてもいい」って言う言葉が印象に残りました。 逃げられないと思い込んで自分を追いつめるのが一番ダメ。 キツいときは逃げてしまってもいい、と。 今まであんまり肯定せーへんかった考えなんやけど、 なぜか不思議とスッと入ってきました。 この考えを主張することは今はまだないやろーけど、 心の片隅には残りそうな気がする。
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ただ単に、タイトルに惹かれました。 思ったよりも…って感じでしたが、重松さんらしい作品でした。 最後もすっきり終わっていて、 家族とは何か、親とは何か。 家族間にも流れうる、微妙な空気。 甘くはない人生の中で、変わってしまったふるさとで、再び出会うことになった野球部OB。自分も...
ただ単に、タイトルに惹かれました。 思ったよりも…って感じでしたが、重松さんらしい作品でした。 最後もすっきり終わっていて、 家族とは何か、親とは何か。 家族間にも流れうる、微妙な空気。 甘くはない人生の中で、変わってしまったふるさとで、再び出会うことになった野球部OB。自分も変わった。みんなも変わった。 そんな彼らが、迷いながらも白球を追いかける、甘酸っぱいお話しでした。
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