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また来ん春… の商品レビュー

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2011/09/19

この人の詩集は読んでみたいなあと思っていて、図書館で過ごす時間があった先日、借りて帰るには向かない大判のものをその場で読んでみました。 すこし、抱いてた印象とは違ったかな?もっと荒々しかったり痛々しいものを書くのかと勝手に思っていた。そうではなくて、そんなところを過ぎてちょっと...

この人の詩集は読んでみたいなあと思っていて、図書館で過ごす時間があった先日、借りて帰るには向かない大判のものをその場で読んでみました。 すこし、抱いてた印象とは違ったかな?もっと荒々しかったり痛々しいものを書くのかと勝手に思っていた。そうではなくて、そんなところを過ぎてちょっとしんみりしたり、悲しさが漂ったり、暗くない詩も勿論ありましたが。「…」の使い方が独特。叫びがエコーとして響いていそうだったり、全くの無音だったり様々なイメージが浮かびます。 この本は中原中也のファンでもあった方の絵とのコラボ(両者が亡くなったあとで編集者が行った)だそうなんですが、うーん…私はそれほど絵にぐっとこなかった。 違う詩集だともうすこし雰囲気も違うのかな。 引用はいちばん好きな「妹よ」より。女性の無垢さと、悲しさ、そして「妹」ということばの持つ距離感が絶妙。近しいけれど遠い、大事だけれど何もできない、あのかんじ。 ほかには表題作「また来ん春…」とか「帰郷」がすきでした。

Posted byブクログ