クチュクチュバーン の商品レビュー
おおええええ、という本。昼ご飯食べながら読んだ事を後悔。食べたし読んだけども…想像力を押し殺して読むのがベストです。でも何故か気になる不思議。お化けより人間が一番おそろしいなあと改めて思える作品。
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大学一年時に受講していた現代日本文学のテキストで紹介されていたのを思い出し、借りてみた。10年夏休みに読んだシリーズその5。吉村作品では初めて。 今まで安定していた生命体の進化情報を集めていた角のようなものが突如爆発してしまったために、種を超えた新しい進化、例えば同化や巨大...
大学一年時に受講していた現代日本文学のテキストで紹介されていたのを思い出し、借りてみた。10年夏休みに読んだシリーズその5。吉村作品では初めて。 今まで安定していた生命体の進化情報を集めていた角のようなものが突如爆発してしまったために、種を超えた新しい進化、例えば同化や巨大化などが起こっている地球の混沌と無秩序を描いた表題作と、「緑」と「藍色」という謎の生物から逃れようと「人間離れ」を試みようとする人類を描いた『人間離れ』の二作…だと思う。 私は今までレビューには一応軽いあらすじを書いているのだが、本作は少し扱いに困った。「こうなったらやけだ」。なので、あらすじはこんな感じで勘弁して下さい。 本作の感想は…ちょっとヤバい。これに尽きると思う。深夜11時から2時間そこらで読み終えたが、なんとも言えない気持ち悪さを感じた。昼間は昼間で暑くてもっと気持ち悪くなったと思うが、読んでいてきつくなる場面もしばしば。人間が奇妙に変形していく描写も、謎の生物に虐殺されたり腸を出そうと躍起になる姿もグロテスクだった。同作者の他の作品を見つけてもあまり読みたくないかな…と思う。乙一『ZOO』を高校時代に部活の同級生、Iくんに借りたのだが、その時も本作のような気持ち悪さを読了後に感じた(Iくん…、これで読書感想文書くなんて冗談じゃねえよ)。なんというか、この作者とはあまり仲良くなりたくないな…、とかこの人の頭の中どうなってんの?(乙一先生すみません)とか、これを笑顔で積極的に勧めてきたIくんは何?(謝るが、あれを笑顔で積極的に人に薦めるのはどうかと思うよ。なんだかんだ言いつつ全部全部読んじゃったけどね)『ZOO』同様本作もなんだか勢いで読み切ってしまったが、「う~ん」という印象だった。 本作は「常識を超えた事態に遭遇した時、人間はどうなる、どうするか?」ということを描いた小説ではないだろうか。そう考えると、一見奇妙な文章も「どんなことをしてでも助かりたい」というエゴや保身、そのためには人間としての矜持など簡単に捨ててしまう愚かさ、生への恐るべき執着心を描いているように思えた…気がした、多分。読み直してみたら寓話のように読めなくもない。しかし、本作は絶対人を選ぶと思う。 意味不明さと気持ち悪さが絶妙にブレンドされた怪作。
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俺の顔は身体を押しつぶすかのようにでかくなり、 皮膚は岩のように硬く、 どこからか得体のしれない液がたれ、 つららのような剣がとびだしているんだ。 錯覚か現実か。
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古本屋で見つけた。そのタイトルが気になった、家に帰り着いてそっこー読破した。強烈な世界が描かれていて、これを読んですぐに寝たけど最悪に怖い夢をみた。久しぶりに人の夢の中まで潜り込んでくる小説を読んだ気がする。お母さんは蛸女になり、シマウマ男は笑う。エロスとグロテスクとマッドな世...
古本屋で見つけた。そのタイトルが気になった、家に帰り着いてそっこー読破した。強烈な世界が描かれていて、これを読んですぐに寝たけど最悪に怖い夢をみた。久しぶりに人の夢の中まで潜り込んでくる小説を読んだ気がする。お母さんは蛸女になり、シマウマ男は笑う。エロスとグロテスクとマッドな世界で膨張する筆者の想像力、犯罪だぜこれは、天才的確信犯の独創的世界観。
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人間の身体がどんどんおかしくなっていく。意味の判らない生き物にガンガン殺されていく。グロいっていうかグロテスクなので文字想起の想像力が高い人は読まない方がいいかも。読んでるうちに何も感じなくなってくる、からすごい本なんだと思います。人間ってなんなんでしょ。(桐切)
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『文學界』新人賞〜表題作:人間がどんどん変化していき,それを食料とする世界が一なるものに吸収統合されていく:::『人間離れ』:空から卵が降ってきて紫と藍が人を食っていくが,それを避けるためには人間離れした方が良いと皆が判断するが〜人間の行き着く先は何だろうと考えたのだろうか・・・...
『文學界』新人賞〜表題作:人間がどんどん変化していき,それを食料とする世界が一なるものに吸収統合されていく:::『人間離れ』:空から卵が降ってきて紫と藍が人を食っていくが,それを避けるためには人間離れした方が良いと皆が判断するが〜人間の行き着く先は何だろうと考えたのだろうか・・・まあ確かに「独特の世界」を創出している・・・何を読んで彼の別の作品も読んでみようと思ったのか思い出せない
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出刃包丁でガゴンっと切断する様な、潔いグロ描写。爽快感さえ漂う。 ぬめぬめと地を這う様な言葉で語らないので、世界の終わりの凄惨な光景も何故か笑えてくる。 ’剥き出し’感が堪らない。
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この人は異形なモノを描くのが上手いと思った。 異形な化け物、人間の異形、そして精神の異形・・・ それらが彼の世界にマッチして何とも言えない読後の気持ちよさになる。ダメな人にはダメだろうと思うけど。
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