寄生虫はつらいよ の商品レビュー

藤田紘一郎(著者)

2010/07/25

駄洒落さえわたる先生のすばらしきエッセイ。
もはや著者ワールドです。
他者のうかつな侵入すら許さぬ
バリアが張られています。

何も包み隠さないのがいいところですね。
医者なのに糖尿病になってしまったり、
サナダムシを飼ってアレルギー予防をしたり…
もはやある種の域を超えています。

でも最後の章はまじめです。
そう、狂牛病のところね。
そこはまじめな意見を言っていますしね。

2009/10/04

呼んだ感想は、これまで呼んできた本の総集編といった話だと感じた。この本を読んでおけば、いままで藤田先生がどんなことを主張しておられたのかが一望できる。ただ、いままで小出しにしてきたブラックジョークも一気に話されているので、ちょっとくどいかな？（笑）世界一きれいな無菌国家日本。「きたない」ことを排除する危険性、寄生虫との共生は悪いことではない！そのことについて気付かせてくれる１冊。

2009/10/07

　キムチの寄生虫混入事故以降、寄生虫に興味があり、農水の友人にも問いあわせたりしたのだが、専門的な文章をＦＡＸでくれたが、よくわからなかったので、本を読んでみたいなあと思っていた。またまた図書館で、“寄生虫”いう文字が飛び込んできたので、つい借りてしまった。それが、「笑うカイチュウ」の著者でもある、藤田紘一郎さんの書いた、「寄生虫はつらいよ―右も左も抗菌グッズ 清潔病で世界一ひ弱になった日本人へ」である。

　内容は、藤田紘一郎さんがおなかの中で飼っている、サナダムシのキヨミちゃんの話から、花粉、酒、性病、狂牛病、炭疽病と、寄生虫以外の分野でも、人間の生命を脅かすもの、脅かすと勘違いされているものが、多種多様に列挙、説明されていた。どうも藤田紘一郎さんは、だじゃれがお好きなようで、至る所に訳のわからないだじゃれがちりばめられており、ときどき新幹線の中で、くすくすと笑いながら、笑えば免疫能力が高まるんだと本に書いてある内容を思い出しながら、あっというまに読ませてもらった。韓国のキムチの寄生虫についても、過去の事例で記載があったが、実はよくあることなのではと思ったりもした。
　海外、特にアジア圏の事情については詳しく書かれており、アジア好きな人、アジアに出張に行かなければならない人は、参考になるのではと思う。真に受けすぎると、行きたくなくなるのかもしれないが。そのうち、地球温暖化で、日本も変わらない状況になるんだろうなあ。