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企業の意思決定のためのやさしい数学 の商品レビュー

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2019/06/01

Amazon.co.jp 規制緩和と資本市場のグローバル化により、いまや企業の経営者にとってコーポレート・ファイナンスの知識は必須であるといっても過言ではない。本書は、企業の意思決定に必要なファイナンスの知識をコンパクトにまとめた1冊である。 タイトルを見て...

Amazon.co.jp 規制緩和と資本市場のグローバル化により、いまや企業の経営者にとってコーポレート・ファイナンスの知識は必須であるといっても過言ではない。本書は、企業の意思決定に必要なファイナンスの知識をコンパクトにまとめた1冊である。 タイトルを見て、ファイナンスに出てくる数式を理解するための微分や標準偏差など数学の解説書のようなイメージをもつかもしれないが、数学的な解説は極力省かれている。たとえば現在価値の説明では、住宅ローン減税が15年間適用される場合と、別の減税率で10年間適用される場合ではどちらの方が得かなど、具体的な数値例を用いることにより、その式や理論のもつ意味をわかりやすく説明している。また、各章のまとめや巻末の用語解説が設けられているのも親切である。 内容としては、利益とキャッシュフローの違いから、現在価値(割引率)の考え方、ポートフォリオ理論、資本コスト、企業価値・株主価値の算出方法に至るまで、企業や事業の評価に必要な考え方がひととおり網羅されている。また金融工学にも1章を割き、オプションの評価を応用したブラック=ショールズモデルによる投資評価にも触れており、今後日本でも必要になるであろう理論を知ってもらいたいという著者の意欲が読み取れる。 投資選択などのファイナンスの理論は、企業の財務部門だけでなく、営業や開発部門などに携わる人にとっても有用な知識である。通勤途中でも読める入門書として気軽に手に取れる。(戸田啓介) 目次 第1章 企業の収益と意思決定機構 第2章 時間の価値を考える 第3章 資本コストとは何か 第4章 経営への金融工学の応用 第5章 企業価値、株主価値とリストラクチャリング

Posted byブクログ