ロシアの昔話 の商品レビュー
『冬の王』シリーズを読んで、40年ぶりに再読(読んだのは単行本。文庫版はなかった) 当時は、個人的な興味から、日本の昔話との共通点や類似性の方に目が行っていた。例えば「海の王と賢いワシリーサ」は導入部が日本の"羽衣伝説"にそっくり。こういう類似は世界中どこでも...
『冬の王』シリーズを読んで、40年ぶりに再読(読んだのは単行本。文庫版はなかった) 当時は、個人的な興味から、日本の昔話との共通点や類似性の方に目が行っていた。例えば「海の王と賢いワシリーサ」は導入部が日本の"羽衣伝説"にそっくり。こういう類似は世界中どこでも同時発生するのか、それとも様々なルートを辿って伝わったものなのか…というような事を考えていた。 しかし、今回『冬の王』シリーズを読んで改めて気付いたのは、 『大人になってから読んだ昔話も、その後の読書経験の糧に充分に成り得る』 という、当たり前の事実だった。 『冬の王』シリーズに出てくる摩訶不思議な出来事は、ファンタジーを読み慣れていない人には「?」となる可能性が高い。しかし、ロシアの昔話を下敷きにした『冬の王』シリーズは、私にとってはサクサクと読める、読みやすい小説になっていた。ロシアの昔話がもつ荒唐無稽さが土台になるからだろう。この差は大きい。 人間、幾つになっても勉強ですね。学ぶ事は幾らでも、無限にあります。
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このご時世に、少しでも文化に触れておこうと思って。民話を読んだくらいではわかることも少ないが、それでも違う文化であることは伝わってくる。『イワンのバカ』のパターンは、力や知恵より誠実な者が報われる話が多いが、それすらもない話もあり、何とも不思議な感覚になる(とはいえ、日本民話でも...
このご時世に、少しでも文化に触れておこうと思って。民話を読んだくらいではわかることも少ないが、それでも違う文化であることは伝わってくる。『イワンのバカ』のパターンは、力や知恵より誠実な者が報われる話が多いが、それすらもない話もあり、何とも不思議な感覚になる(とはいえ、日本民話でも教訓が不明瞭な話は多々あるが)。『魔法の指輪』などは、今の情勢と重ねてゾクリとする表現も。いろいろな側面を持つ「ババヤガー」。情景の中に度々現れる「ペチカ」。同じ世界にある文化として、改めて触れる機会になって良かった。
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ロシアで生まれた昔話が挿絵付きで33話書かれており、ロシアの昔話を読み、ロシアの考え方や思想を学ぶことができる。
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「魔法の馬」を覚えて語っている。高学年に。大好きなおはなし。 「マーシャとくま」も覚えて語る。こちらは低学年に。ラチョフだったかな、の絵本も絵が大好き。 イワン繋がりで、トルストイ「イワンの馬鹿」 ドイツのプロイスラー作ロシア昔話からの創作「大力のワーニャ」も最高に面白い‼️ 「...
「魔法の馬」を覚えて語っている。高学年に。大好きなおはなし。 「マーシャとくま」も覚えて語る。こちらは低学年に。ラチョフだったかな、の絵本も絵が大好き。 イワン繋がりで、トルストイ「イワンの馬鹿」 ドイツのプロイスラー作ロシア昔話からの創作「大力のワーニャ」も最高に面白い‼️ 「魔法の馬」を語るときに膨らみ広がった。 ロシア昔話は面白い。
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タイトルには昔話とあるが同時におもに民話である。子供向けとはいえ、読みやすい美しい文章で、人生の機微に時折触れるような、大人が読んでも満足できる物語が多い。この中にある物語を読むと、ロシア民話が、西欧の影響を強く受けながらも同時にアジア的なものやスラヴ的なものをも織り込んで発展し...
タイトルには昔話とあるが同時におもに民話である。子供向けとはいえ、読みやすい美しい文章で、人生の機微に時折触れるような、大人が読んでも満足できる物語が多い。この中にある物語を読むと、ロシア民話が、西欧の影響を強く受けながらも同時にアジア的なものやスラヴ的なものをも織り込んで発展してきていることがよくわかる。前キリスト教的な要素が多く残っているのも面白い。2F右
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
600編余の昔話を収集したアファナーシエフやトルストイ、カルナウーホワなどの再話で33編の昔話が入っている。繰り返しやパターンが多いのは確かである。冒険をするイワン王子、敵にも味方にもなる骨の一本足の老婆ババヤガー、鳥に変身できる王女、主人公が死ぬと「死の水」と「いのちの水」でよみがえらせるカラス、ころがって道案内をするマリ・指輪・糸玉などである。「イワン王子とはいいろ狼」、「魔法の馬」「かえるの王女」、「銅の国、銀の国、金の国」、「海の王とかしこいワシリーサ」、「牛の子イワン」など、いわゆる「魔法物語」は、プロップの分析にそのままのるお話も多い。「大きなカブ」や「おんどりと豆」などの短い話もはいっている。すべての話にいえるが、大きな自然のなかで人間と動物の間がとけていく。人が動物に変身したり、動物どうしが助け合ったり騙しあったり、擬人化された自然と闘ったり助けられたり、こういう「生命の連鎖」のなかで人は生きているということを教えている。
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マブリナのカラー挿絵がとってもいい。おおきなかぶやマーシャとくま、ゆきむすめ、などおなじみのはなしだけでなく、はじめて読むはなしも面白い。ロシアの昔話はなんとなく好きだ。
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登場するのは、王様の末の息子イワン、お姫様。灰色オオカミ、熊、めんどり、ねこ、ウサギ、きつね、ヤギ。お腹の皮が半分ぼろぼろのヤギ。そして生き物じゃないけどペチカがでてくる。
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