シンデレラがいじめられるほんとうの理由 の商品レビュー
図書館で生物の棚にあり、なんだろうと思って読んでみた。 人間の継子と継親の関係性については、ほかの動物を見てもなるほど。 2002年出版の本なので、最新の研究で新しいことがわかったりしているのかどうなのか気になる。
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タイトルに惹かれて読んでみました。 動物学の棚にあって、心理学の話なのでどういう話かときになったのですが、童話の解釈と言う感じではなかった。 ちの繋がっていない子供より実の子供のほうが可愛いみたいな話でした。
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継子が虐待される理由を動物学的な視点から説明。データの検証と反証を組み合わせ上手く説明している。タイトルは上手く付けているが、反面内容は学術書なので読みにくさを感じる人もいると思われる。
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「シンデレラがいじめられるほんとうの理由」ということで、てっきり童話の解釈の本かと思いましたが。 内容は生物学、特にダーウィンの進化論にのっとった内容の本でした。 動物は個体のためではなく、「より大きなもののため」(その種全体が繁栄していくため)に行動しており、その種が増えすぎ...
「シンデレラがいじめられるほんとうの理由」ということで、てっきり童話の解釈の本かと思いましたが。 内容は生物学、特にダーウィンの進化論にのっとった内容の本でした。 動物は個体のためではなく、「より大きなもののため」(その種全体が繁栄していくため)に行動しており、その種が増えすぎた時には自然と個体数を制限し、種全体を守っていくという考え方は古い。 動物は、その個体がいかに子を残し、遺伝子を広めていくかということをしているのであって、決して「より大きなもののため」に行動しているのではない。という説が最近の主流らしい(とはいえ出版は2年前ですが) たとえばライオンや、ハヌマンラングール(サル)は、メスの集団に1匹のオスが入り繁殖するが、別のオスがその集団をのっとり、頂点に立ったとき、前のオスの残した子を全て殺してしまう。 メスは子供がいる間は子育てに集中し、次の生殖をする準備ができないため、その子を追い出し、自らの遺伝子を残そうと行動するそうで。 もしも”種自体が繁栄するため”であれば前オスの子を殺す必要はない。 自らの遺伝子であるためにメスが交尾可能な状態にする、つまり子を殺す必要がある。 もちろん、種によっては別のオスの残した子供でも赤の他人の子供でも育てる種はあるが、それが自分の子を残すのに支障をきたさないからであって、子を殺して母親の反発を買うよりも育てて機嫌をとっておいたほうが自分の子を残すために合理的だそうです。 人間の継親の場合、子を殺すという行為は当然犯罪ですが。 親による児童虐待(10才未満)の件数の中で実親よりも継親の起こす虐待のほうが比率的には大きいらしい。 幼い子供は母親が引き取る割合が多いため、ここでいう継親とは、母親の新しい夫が虐待を行う比率についてが多く語られている。 寂しい話ですが、”本当の子供ではない義理の子を心から、無条件に愛することは動物として難しい。 義理の父が子の母親との関係を円滑に行う(生殖す)ために必要であれば義理の子への虐待も減る”ということになるのかな? 割り切って考えればまぁ当然な話だと思う。 しかし、そう言い切るのにはやはり抵抗があるようで。 この著者もずいぶんと批判を受けたようです。 私も実母は子供のころに亡くなって義理の母なんですが。 私が成人後の再婚でよかったなぁと思う。 子供だと、どうしても親の参加するような行事が多いから、ちょっと頼みづらいだろうなぁと思うし。 関わり合うことが多い分、絆が深まればいいですが、拒絶の態度をされた時に子供だったら受け止めきれないだろうし逃げ場がない。 別にいじめられたことなどありませんが、やっぱり自分の「新しい母親」ではなく、父親の「新しい奥さん」という認識しか持てない。(それが寂しいことでも悪いことことでもないと思う) でも最近ニュースなんかでは実母が旦那(義理の父)と子供を殺してしまうような事件があるから。 そういう場合の女の行動っていうものの説明も聞いてみたいと思う。 オスであれば自分の子供ではない可能性もあるけれど、メスの場合は確実に自分の子供なのに、どうして殺す気になるんだろう。 そこらへんは倫理的にも生物学的にも割に合わないと思うんだけど。 比較的薄い、サイズの小さい本でしたが、なかなか興味深く読めました。
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