イスラームとモダニティ の商品レビュー
著者の専門領域であるイランにおける女性を取り巻く現状など、いくつかのテーマで現代(2000年代前半)のイランを描いた本作。 筆者が専門とし、かつ常に問題意識をもっていると思われる女性とイスラームについて取り扱っている7、8章は、2010年代後半の今から見ても非常に勉強になる部分...
著者の専門領域であるイランにおける女性を取り巻く現状など、いくつかのテーマで現代(2000年代前半)のイランを描いた本作。 筆者が専門とし、かつ常に問題意識をもっていると思われる女性とイスラームについて取り扱っている7、8章は、2010年代後半の今から見ても非常に勉強になる部分である。特に革命後、イランの女性がどのように法的な権利を獲得してきたか、については細かいところまで描写されていて、とても参考になった。 他方例えばイスラームがどのように植民地主義に対抗したのかなどを扱った章などは、(ずぶの素人である私がいうのもおこがましいが、)内容が浅いように感じられた。全体の構成上この部分を入れざるを得なかったのだろうが。 また誤植、意味が不明瞭な文章も他の学術書に比すと多かったように思うため、評価は3とした。
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