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芸づくし忠臣蔵 の商品レビュー

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2009/10/04

2007年2月の歌舞伎座が昼夜で忠臣蔵公演ということで再読。忠臣蔵の段組の構成に従って、過去の上演記録や思い出、現役の役者からの聞き書きをあつめた芸談集。非常にいい本です。知っている役者ならその表情まで浮かんできそうなほどの、肉声の言葉が聞けます。また昨今は通し狂言と銘打ちつつも...

2007年2月の歌舞伎座が昼夜で忠臣蔵公演ということで再読。忠臣蔵の段組の構成に従って、過去の上演記録や思い出、現役の役者からの聞き書きをあつめた芸談集。非常にいい本です。知っている役者ならその表情まで浮かんできそうなほどの、肉声の言葉が聞けます。また昨今は通し狂言と銘打ちつつも飛ばされる段も多々あり、そのなかでも情景が浮かぶほどの丁寧な描写が嬉しい。筋だけを追う観客には判らない丁寧な工夫があるのだということを教えてくれて、歌舞伎に関心がある人には是非一読を勧めたい本。『花の脇役』といういい本を出している著者だけあって、黒子や後見、大道具の人たちからの聞き書きもとても面白く、読んでいて口元のほころぶようないい本です。それにしても十五代目羽左衛門の勘平、一度目にしてみたかったものです。

Posted byブクログ