エイジズム 高齢者差別の実相と克服の展望 の商品レビュー
高齢差別を論じる基礎文献。しかし、この10年の研究の進展により、表現、状況について内容が陳腐化している。図書館で借りて読んだが、出版していないのは正解と言える。肯定的差別の概念は新鮮。 ・「そんなお年には見えませんね」 ・「若い」という言葉の肯定的響き ・年齢と能力を関係づけよ...
高齢差別を論じる基礎文献。しかし、この10年の研究の進展により、表現、状況について内容が陳腐化している。図書館で借りて読んだが、出版していないのは正解と言える。肯定的差別の概念は新鮮。 ・「そんなお年には見えませんね」 ・「若い」という言葉の肯定的響き ・年齢と能力を関係づけようとする試み自体が不毛 ・年とともに高齢者間の異質性が維持されるのみならず、むしろ増大する ・性格は世代間による違いよりも、世代内の違いの方が大きい。 ・高齢者に対して否定的態度を示すのは教育をあまり受けていない人々に多い ・価値観に関して世代間対立は驚くほど少ない。違うのは「快適な生活」「知恵」「責任」 ・高齢者の政治的選択、投票パターンも若い人々と似通っている(1997 アメリカ) ・自己実現的予言「状況を現実と規定すると、結果として状況が現実となる」 ・赤ちゃん言葉での話しかけは失礼 ・高齢者差別的な言葉は実際に高齢者の生活の質を低下させ、さらには寿命を縮めることがある。 ・高齢と障害の同等視の問題 ・問題は、この素晴らしい感じが「健康」だからではなく、「若い」からだと言われる時に生じる ・高齢者は犯罪に巻き込まれやすいわけではない。詐欺とインチ治療のみ例外。 ・「重要なのは何歳かではなく、どう年を取るかだ」 ・高齢者は家庭内、交通の両方で事故が少ない ・偏見をなくす傾向があるのは、平等な地位にある者同士の接触。共通の目的のもと協力し合えるとよい。 ・高齢者と言っても一人ひとり異なるので、一律のサービスでは無駄が多い。 ・改革のための戦略:事実を知る。事実を伝える。 ・まだ働ける能力も意志も意欲もある人々を「高齢者」であるというだけの理由で職場から追放し、年金受給者の地位に追いやっておいて、社会の負担となっていると非難する。 ・何人かの女性が集まって、女性は何歳頃から性欲がなくなるのか話し合っていた。80歳のおばあさんに聞いてみると、「さあね、私よりももっと年寄りに聞いてみることだね」ということだった。
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