文明の生態史観ほか の商品レビュー
第一地域と第二地域の分け方がかなりざっくりだったけれど、世界の宗教の話から人々の美的感覚の話まで論理的に展開できているのはすごいなと思った。 個人的には旅行時の飯問題の話がかなり面白かった。 この頃パレスチナ問題が再燃し始めたけど、この本はその問題に通ずるところがあるように感じた...
第一地域と第二地域の分け方がかなりざっくりだったけれど、世界の宗教の話から人々の美的感覚の話まで論理的に展開できているのはすごいなと思った。 個人的には旅行時の飯問題の話がかなり面白かった。 この頃パレスチナ問題が再燃し始めたけど、この本はその問題に通ずるところがあるように感じたので、パレスチナ問題に関心のある方は一読して欲しいな。
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Twitterで紹介されて話題の一冊! なぜユーラシア大陸の東西の極地で近代化が発生したのか? 他国を知り、自国を知る!
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2013年の現在を見ると、梅棹氏の論と異なっている世界(日本)認識の状況もあると思う。しかし本書が書かれたのは半世紀前であるが、まったく古さを感じず一気に読了。歴史に照らし合わせて当時はそのとおりであったのだろうと感じる。また、観察し仮説を立て、その仮説を検証していくというプロセ...
2013年の現在を見ると、梅棹氏の論と異なっている世界(日本)認識の状況もあると思う。しかし本書が書かれたのは半世紀前であるが、まったく古さを感じず一気に読了。歴史に照らし合わせて当時はそのとおりであったのだろうと感じる。また、観察し仮説を立て、その仮説を検証していくというプロセスの大切さも強く感じる読書体験だった。
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有名な文明の生態史観を読みたくてこの本を手に取りました。 ユーラシア大陸を歴史的経緯から、ざっくり第一地域、第二地域と分けることで、そこに住まう人間の思考過程、発展過程にどのような影響を与えるのか、といった部分に注目するという人間学についての非常に興味深い論考で、いろいろな事を考...
有名な文明の生態史観を読みたくてこの本を手に取りました。 ユーラシア大陸を歴史的経緯から、ざっくり第一地域、第二地域と分けることで、そこに住まう人間の思考過程、発展過程にどのような影響を与えるのか、といった部分に注目するという人間学についての非常に興味深い論考で、いろいろな事を考えるヒントになったと思います。 著者も記述していますが、全体的にデッサンのような広く浅くな感じなので、もう少し掘り下げた著者の論考を読みたかったですね。
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クーンの科学革命の構造くらいコペルニクス的転回。 地政学に理論的肉付けをしているので、大東亜共栄圏的な発想に見られてしまうのが悲しいところ。 でも、学説的には本当に刺激的で、世界の見方が変わる。
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旧世界を第一地域と第二地域に分ける文明の生態史観には、「新世界のアメリカは無視できないでしょう」とか「もし鎖国が無かったら?って…」とか素人的なツッコミを入れたくもなるが、そんなことはどぅでもよくなるくらいのスケールに好奇心を駆り立てられる。 第二地域の古代中国文明の辺境にあった...
旧世界を第一地域と第二地域に分ける文明の生態史観には、「新世界のアメリカは無視できないでしょう」とか「もし鎖国が無かったら?って…」とか素人的なツッコミを入れたくもなるが、そんなことはどぅでもよくなるくらいのスケールに好奇心を駆り立てられる。 第二地域の古代中国文明の辺境にあった第一地域の日本は西の果ての第一地域の西欧と封建制を経験することによって平行的に文明を発達させてきた。一方で、現在著しい発展を続ける第二地域の中国・インド・ロシア・イスラムは、なお「建設と破壊のたえざるくりかえし(p427)」の過程にあるのだろうか。 今、政府は国立大の人文社会学系学部の廃止とか提言してるが、梅棹先生の偉大な研究は大阪市立大や京大でなされている!
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自分自身が専ら関心のある分野の斜め後ろくらいに位置しているのが、この本のような文明論ではないかと感じている。久しぶりに読んだ、また平易でかつ研ぎ澄まされた文章表現は、一生かけて検討しなければならないと改めて思った。 一つ、現代のジャーナリズムにも関連する考察を見つけた。本書が書...
自分自身が専ら関心のある分野の斜め後ろくらいに位置しているのが、この本のような文明論ではないかと感じている。久しぶりに読んだ、また平易でかつ研ぎ澄まされた文章表現は、一生かけて検討しなければならないと改めて思った。 一つ、現代のジャーナリズムにも関連する考察を見つけた。本書が書かれた1960年代以前においては、その論調は「すべてが自己批判的」(p.45)と指摘している。また、当時のソ連と中国、インドを例に挙げ、「強力な政府に指導されている場合には、自己礼賛的」ともいう。今日の我が国のおかれている状況が変わったことの一つの表れではないかと思った。 アイディアも一つ拝借できた。歴史を「サクセッション理論をモデルにとること」(p.118)である。事象を法則的につかむことがキーとなろう。サクッセッションは生態学でいうところの「遷移」という意味で使われる。「サクセッションという現象がおこるのは、主体と環境との総合作用の結果がつもりつもって、まえの生活様式ではおさまりきれなくなって、つぎの生活様式にうつるという現象である。
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この本の推薦文に、未だ色褪せぬと書いてあるのが1960年代。 2010年代になっても未だに色褪せずに新鮮味がありながら読むことが出来た。 何故かと考えたら結局のところ自分自身、第二地域や中洋、東南アジアというエリアに対しての知識がないから。 本著で指摘されている学校教育での扱いの...
この本の推薦文に、未だ色褪せぬと書いてあるのが1960年代。 2010年代になっても未だに色褪せずに新鮮味がありながら読むことが出来た。 何故かと考えたら結局のところ自分自身、第二地域や中洋、東南アジアというエリアに対しての知識がないから。 本著で指摘されている学校教育での扱いの低さが、60年たっても同じ状況なことに危機感を覚えながら、面白かった。
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読了(6/11)先見性あり.続編があれば読みたい p.230迄(6/10)東南アジア考察を契機に生態史観を一部修正.謙譲の美徳と自己主張の美徳はビルマとインドの境で分かれる p.140迄(6/9)実践的思考偏重、為政者意識とルサンチマンの発露 p.121迄(6/8)問題提起に留ま...
読了(6/11)先見性あり.続編があれば読みたい p.230迄(6/10)東南アジア考察を契機に生態史観を一部修正.謙譲の美徳と自己主張の美徳はビルマとインドの境で分かれる p.140迄(6/9)実践的思考偏重、為政者意識とルサンチマンの発露 p.121迄(6/8)問題提起に留まることが多い p.97迄(6/6)平行進化、第一第二地域.生態学から人間共同体の法則を見出だす.開拓と水利の問題. p.78迄(6/5)日印比較など.やや短絡的な論調だが読みやすい. 6/5読み始め
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自然と人間行動の関係史を非常にダイナミックな視点で描いた名著の一つ。実際の応用に際してはややおおざっぱな感があるが、面白い。
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