自殺の危機とカウンセリング の商品レビュー
自殺の危機介入としてのカウンセリングについて、経験豊富な心理臨床家により書かれた本である。 自殺の危険のある人、大切な人の自殺に怯える人、大切な人を自殺で失った人へのそれぞれのカウンセリングの仕方が書かれている。 自殺をする人は、死にたいという気持ちの一方で生きたい、助けてほ...
自殺の危機介入としてのカウンセリングについて、経験豊富な心理臨床家により書かれた本である。 自殺の危険のある人、大切な人の自殺に怯える人、大切な人を自殺で失った人へのそれぞれのカウンセリングの仕方が書かれている。 自殺をする人は、死にたいという気持ちの一方で生きたい、助けてほしいという気持ちを抱えている。サイコロジカルオートプシー(心理的剖検)により、自殺者の8割が精神疾患に罹患していたという事実を理解すること。自殺は原始的な「絶望のプログラム」の誤作動によるという考え方から、カウンセラーが自分の自殺観を確立して、クライエントに対応することが大事であると述べられている。 本書ではディブリーフィングというグループワーク技法を用いて、自殺で残された人たちへ事実確認、感情表出を促し、早期に心理的ケアを行うことを提案している。 著者の現場で蓄積された経験から、非常に具体的なクライエントへの対応の仕方について書かれた実践敵内容である。
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著者は自衛隊などの産業カウンセラーをされていて、週に2回は死にたい気持ちを打ち明けられることがあるって、産業カウンセラーも大変だなと感じた。 この本をみてびっくりしたことが、自殺やPTSDに対して、闘争と逃避という観点から著者が一般の説とは独自に解釈・考え方を持っているということ...
著者は自衛隊などの産業カウンセラーをされていて、週に2回は死にたい気持ちを打ち明けられることがあるって、産業カウンセラーも大変だなと感じた。 この本をみてびっくりしたことが、自殺やPTSDに対して、闘争と逃避という観点から著者が一般の説とは独自に解釈・考え方を持っているということでした。このような自分なりの考えや枠組みをもっていることは凄いことだなと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自殺衝動は何故起こるのか、起こった場合はどのように対処すればいいのか、自殺された人に対するカウンセリング術を書いたカウンセラー向けの本。 カウンセラーの視点から具体的な手順まで詳しく書かれていて非常に参考になった。 カウンセラー向けの本ではあるが、自らの自殺衝動に苦しんでいる人はこの本を読むことでセルフケアがある程度出来ると思うし、自分の周りに自殺しそうな人がいて心配な人は適切な処置やどのような心構えで接すればいいのか、ヒントを得られると思う。
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論文等々の下調べ用に読んだもの。 非常に読みやすい文章で、専門家じゃない人向けに書かれているのかな? 分かりやすい文章であるのはいいことです。 絶望のプログラムという視点が面白かった。
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