ドラゴンランス(4) の商品レビュー
《前巻までのあらすじ》 タルシスで、タニス側とローラナ側の二手に分断された冒険者一行は、戦争終結の鍵を握るドラゴンオーブを、それぞれ手に入れ、更にドラゴンランスを創りだせる希望も見出せて、順風満帆かと思いきや… 4巻は、シリーズで最も戦闘シーンの少ない巻だと思うが、それでも物...
《前巻までのあらすじ》 タルシスで、タニス側とローラナ側の二手に分断された冒険者一行は、戦争終結の鍵を握るドラゴンオーブを、それぞれ手に入れ、更にドラゴンランスを創りだせる希望も見出せて、順風満帆かと思いきや… 4巻は、シリーズで最も戦闘シーンの少ない巻だと思うが、それでも物語の素晴らしさを実感できるのは、単に剣と魔法だけがメインのファンタジーではなく、現実世界へのメッセージや、善悪に留まらない人間の不確かさや、種族を越えた篤く気高い友情の普遍性を教えてくれるからである。 まずは、タニス達一行だが、金銭的な問題により、「赤い魔術師の大幻術団」を結成して、しばらくエンタテインメントショーを展開するのだが、これが、普段あまり前に出ない、レイストリンが中心となっている点に、番外編的な楽しさがあって好き。ティカの踊りがうまくいったと思うと、次はキャラモンにもパフォーマンスを要求したり、ゴールドムーンの申し出を上から目線で思案したりと、表向きの辛辣な言葉はともかく、なんだか楽しそうだなと思ってたら、意味深な台詞が。 『それでも、この数週間は、本当に平和な日々だった。幸福な日々だった。もう二度とこんな日々はこないだろう。ぼくがなすべきことをしてしまったあとでは』 あ、それと、タニスについては、5巻での彼の発言を楽しみにしよう。 一方、ローラナ達一行は、ギルサナスがとある使命で抜ける中(このゲームブック昔読みました)、タッスルホッフはフィズバンとともに、「ホワイト・ストーンの会議」に参加するのだが、ここでの彼の行動がまた印象的というか、衝撃的だけれど(生まれて以来、何ひとつ恐れたことのないタッスルが恐怖で震えはじめた)、内心よくやったという思いとともに、これは彼女の存在を否定されたことに対する、彼の優しさがそうさせたのである。 『つまり』 『ぼくたちの闘う相手はドラゴンなんだ。お互い同士じゃないはずなんだ』 ここで改めて明らかにされるのは、ソラムニア騎士団の現在のありさまで、それは悲しくも、権力欲に囚われ、名誉あるかつての友愛精神は腐敗し、ただの抜け殻になり果てており、そこに『典範』という、融通の利かない柔軟性に欠けたものの存在する結果、まさに堕ちた騎士団となり果ててしまった。 また、未だ騎士ではない、スタームは、今までの人生をすべて、『掟(わが名誉はわが命)』と『典範』に拠ってきたが、それでも他の騎士とは違って、状況に応じて、何を優先すべきなのかを判断できる客観性があり、彼の行動は、時に拘りの強さが目立つことはあっても、肝心要の、思いやる気持ちと、愚直なまでの直向きさだけは、どの騎士よりも勝っており、しかも彼自身、それは、タニスたちみんなのおかげであって、彼らがスタームに、世の中を見るには様々な視点があることを教えてくれたと思っている、その気高さこそ、彼を見た目だけでなく、生き方そのものが騎士たる所以であり、今回晴れて、汚名も返上され騎士叙爵を受けたのも、そうした長い苦しみがあったので、とても感動的であった(彼の涙はかつての父と重なるものがあった)。 そして、舞台は「大司教の塔」において、ドラゴン軍との防衛戦となり・・・かつて読んだときはさすがにだったが、今の歳で読むと筋書きが分かっていても、いや、分かっているからこそ、どうしても目頭が熱くなる。しかも、当事者ではなくて、周りの反応でも泣けるのだから、私も相当な入れ込み具合なのだろう。しかし、これは辛すぎる。 『暗い道と明るい道』 『おまえにはその暗い道を歩ける勇気がある』 タッスルホッフが捧げた、小さな白い羽毛には、彼自身の大いなる決意があり、一本の木を蘇らせた、あの宝石の輝きには、希望があり続けていることを教えてくれる。 ほかのものはみな失せてしまった。 理想も、希望も、夢も。 人生のあらゆるものは無意味だった。 だが・・・ それでも前に進むしかないんだ。 5巻に続く。
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諸事情により12作連続でレビューを書いている最中のひまわりめろんでございます うーんレビューは読んだらすぐに書かないとやっぱダメですね 書こうと思ってたこと忘れちゃうわやっぱり まあもともと大したこと書いてないんでいいんですけどね(いいんかい!) ドラゴンランスはいよいよ佳境へ...
諸事情により12作連続でレビューを書いている最中のひまわりめろんでございます うーんレビューは読んだらすぐに書かないとやっぱダメですね 書こうと思ってたこと忘れちゃうわやっぱり まあもともと大したこと書いてないんでいいんですけどね(いいんかい!) ドラゴンランスはいよいよ佳境へ!
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昔一通り読んだドラゴンランスの中でも、ひときわ印象的だったシーンが登場する巻。仲間たちはそれぞれバラバラになっているし、ドラゴン軍に押し込められた善の側の苦境、スケールも大きく物語を楽しめる巻。
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展開が速く、次々起こる事件に登場人物たちがどう決断し、どういう結果になったかを追っているうちに終わってしまった。今巻は思いがけない展開もあって、前巻以上に気が抜けなかった。 風雲急を告げて終わってしまい、続きが気になる。
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ファンは皆号泣したであろう巻。明かされるキティアラの秘密、タッスルの勇気、スタームの雄姿……。暗闇の中の希望を求めて戦う皆の姿が胸を打つ。
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