代替医療 の商品レビュー
まったく今までの常識…
まったく今までの常識とは違う内容にオドロキ。
文庫OFF
代替医療がどういう風に発生し、発達してきたかがよくわかる本。代替医療を好む人にも胡散臭く思う人にも、代替医療を考える上で見通しがよくなるという意味で一読を勧めたい。
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代替医療のアンドルー・ワイル博士などの訳者 上野圭一氏による代替医療の本。 代替医療の定義や考え方などがとてもわかりやすく集約されているのが特徴。
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まず、1960年代半ばから1970年代に北アメリカを中心に起こったカウンター・カルチャ ー(対抗文化)から説き起こし、代替医療の成立を解説している。 対抗文化は、大量採取、大量生産、大量消費、大量廃棄に支えられた現代文明を批判し、よりエコロジカルな文明を提起した。その中でつぎ...
まず、1960年代半ばから1970年代に北アメリカを中心に起こったカウンター・カルチャ ー(対抗文化)から説き起こし、代替医療の成立を解説している。 対抗文化は、大量採取、大量生産、大量消費、大量廃棄に支えられた現代文明を批判し、よりエコロジカルな文明を提起した。その中でつぎつぎ具体化された各種の代案に共通する思想が「オルタナティブ」といわれた。 医療・健康の分野では、還元主義的な現代医学や心理学にたいするオルタナティブとして、ホリスティック医学運動がさかんになり、代替医療も、ありうべき代替文明の一翼を担うも のとして、その中から生まれてきた。 生体にとってそれなりの理由があって表面に出ている症状(適応プロセス)を、現代医学 は無理やり抑圧し、さらに健康な組織や細胞にもダメージを与えてしまう。これに対し代替医療の多くは生命エネルギー場の歪みそのものに働きかけ、それを正すことによって結果的に症状を取り去る。それゆれ代替医療に真剣に取り組むことは、「いのち」そのものに真剣とりくみ、自己や森羅万象とのつながりに取り組むことになるという。 そんな広い視野から代替医療を振り返ったのが本書だ。 最後に紹介されている柳原和子氏の『がん患者学』の内容にはとくに印象に残った。ノン フィクション作家が卵巣がんの宣告を受けた後、現代医学の治療を受けながらも代替医療を 徹底的に取り入れ、みごとに生還をとげた話だ。 がんを生んでしまったこれまでの暮らしとは「反対の暮らし」に徹し、「徹底して自分の体内に蓄積したであろう化学物質を排泄し、全身の機能をいかに高めるか」をテーマにしたという。食生活の根本的な改変。イメージ療法。郭林気功、樹林気功、登山、祈り等々。 その結果は、驚きと発見に充ちたものだったようだ。数十センチの便が一日四回も出たと うすさまじい便通の変化。肥満、肩凝り、偏頭痛などの解消。心理面では、日常的にあった 苛立ちが一切消えたこと。自然やいのち、周囲の人々への敬意と感謝。 たとえ、健康な人間であろうと食生活を含めた生活のあり方の改変がいかに大切かとこうことを感じた。
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