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「哲学する!」練習帳 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2017/07/19

とても良い本でした。同時に深く考えさせられる内容です。いろんな場面が想定されて、それを哲学的思考します。哲学の知識はまったく無用です。是非ご一読をお勧めします。

Posted byブクログ

2013/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

そのときあなたはどうするか?どう生きるかという問いは、つまるところ、どう死ぬかと同義である。死を目前にして混乱するのではなく、日頃から死を徹底的に考え抜く=哲学することによってよりよい生を獲得する試み。西洋哲学に見られる二元論ではなく、東洋的な不二一如の精神、禅にも見られる全体を飲み込む無の境地。 物乞いの少女に喜捨を(与えるのではなく)受けられるか?自殺しようとする女性になんて声をかけるか?ハンセン病の乞食を抱擁できるか?遭難した極寒の海上で救難ロープを譲れるか?10の哲学的な問いかけで明らかになるのは自らの生き方や価値観。国籍が違えば、状況が違えば、関係性が違えばどうか?登場人物の設定や関係性を変えれば、答えはまた違ったものになるかもしれない。 その瞬間瞬間で人間は何を思い、何をするのか?面白い小説というのはまさに、こうした本質的な問いかけを読者に想起させるものなのだろう。どういう質問であれば、我々に本質的な問いかけを促すきっかけを与えることができるか。人間の本性が露になる哲学的な葛藤を生み出す状況とは何か。創作の上でもこれ以上ないほどヒントになった。

Posted byブクログ