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最後の息子 の商品レビュー

3.7

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2018/06/24

久しぶりに手にした著者のデビュー作。当然だけれど、物語を紡ぐ巧さはすでに表れており、当時としてはまだunderな感じの関係もサラッと描かれている。直近は作風に変化が見られるけれど、この頃のちょっとした心の動きの表現が上手いと改めて感心した。

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2017/06/02

多様な性が認められつつある昨今、今まで「おかま」と一括りにされていた人たちは、どう変わっていくのだろう。 自分自身の枠を上手く確立できるのだろうか。別の一括りに入るのか、自分独自の何かを見つけるのか、今まで通りでいくのか。 括りが緩くなって解放される人もいれば、括りを見失ってまた...

多様な性が認められつつある昨今、今まで「おかま」と一括りにされていた人たちは、どう変わっていくのだろう。 自分自身の枠を上手く確立できるのだろうか。別の一括りに入るのか、自分独自の何かを見つけるのか、今まで通りでいくのか。 括りが緩くなって解放される人もいれば、括りを見失ってまた迷う人もいるのかもしれない。 「破片」はそこで終わりでいいのか…。なんだかこの先がとっても怖い。

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2017/05/25

3つの作品が収録されているけど、「破片」が好きだった。この作品で描かれる兄弟の物語はぼくと状況は違えど、なにか感覚として掴めるものがあったのかも。「最後の息子」はインパクトに欠ける気がしたのと、「water」は少し表現や展開が野暮ったく見えた。

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2017/04/21

よくわからなかった(笑) 吉田さんならでは、って感じなのかな。その時代に起きた事件をうまく取り入れて、物語が作られている感じ、と言ったらよいか。

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2014/04/13

「Water」に★4つ。 表題作と「破片」は、読者に想像させるという「余白」の部分があまりにも大き過ぎる気がして、物語としてちょっと物足りなかった…… とはいえ、何気ない描写とか「おお!」と息を呑むような文章ではあります。さすが。 「Water」は、説明し過ぎず、感傷的になり過...

「Water」に★4つ。 表題作と「破片」は、読者に想像させるという「余白」の部分があまりにも大き過ぎる気がして、物語としてちょっと物足りなかった…… とはいえ、何気ない描写とか「おお!」と息を呑むような文章ではあります。さすが。 「Water」は、説明し過ぎず、感傷的になり過ぎず、けれどぐっと惹き付けられる。 一人称の語りのため、ほかの登場人物を細やかに描写しながらも、その心理を想像するしかないところがとてもいい。

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2013/01/14

この間『横道世之介』読んで、吉田修一に興味が出てきたので。 表題作と「破片」は正直ピンとこなかったんだけど、最後の「Water」にぐっときた。 それぞれに重い事情を抱えながら水泳に全力を注ぐ若者の、熱いようでいてどこかフラットな感じがよかったです。 これを読んで振り返って「最後の...

この間『横道世之介』読んで、吉田修一に興味が出てきたので。 表題作と「破片」は正直ピンとこなかったんだけど、最後の「Water」にぐっときた。 それぞれに重い事情を抱えながら水泳に全力を注ぐ若者の、熱いようでいてどこかフラットな感じがよかったです。 これを読んで振り返って「最後の息子」と「破片」を思えばそれが魅力だったのかもなとやっと腑に落ちた気がしました。

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2012/11/23

3編ともよかった。 人の死を通して変わってしまったことと変らずにいられることのお話。 『何かを始めるときの自分が、一番臆病で、一番勇敢だ』 「water」の一文がとてもとても気に入った。

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2012/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「春、バーニーズで」の元ネタの話し。 オカマバーで働く「閻魔ちゃん」の家に住み着く愛人である「僕」 ホモ狩りで友人を失いながらも、 結局はホモの閻魔ちゃんのことも愛してはいなかった。 「愛されるのは簡単なことだ。それよりも愛され続けるのが至難の業だ。」 が印象的。 他2作同様、若い頃の迷いながらも淡々と過ぎていく日々の、 むず痒い感覚があわあわと書かれている、ような。 あの頃は若かった、とか言っちゃいたくなる感じ)^o^(

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2012/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「最後の息子」「破片」「Water」の三本立て。それぞれ友人、母、兄の死が軸になっている。“死”を軸に変わったこと、変わらないこと。失ったもの。気づいてしまったことを描く。 「最後の息子」では友人の「大統領」の死をはさんで、家庭用ビデオで撮影した映像を見ながら、何が「ぼく」と恋人「閻魔ちゃん」の関係を変えたのかを見ていく。閻魔ちゃんの悲しみや、どうにもならないことへの失望、「ぼく」の幸せを願う思い・・・。ビデオを通して見る風景はきっと当時見えていたものとは違う。そこで気づいてしまう思いがある。最後に「ぼく」は、日記の中の「大統領」の本名を「大統領」に変え、恋人の名前を「閻魔ちゃん」から本名に変える。決意の表れのようでもあり、終わりの合図のようでもある。 「破片」は母をなくした兄弟と父。弟は女性への愛情が強すぎる問題を抱えている。その弟は家を作っている。愛する人と暮らすための家。奇抜な手作りの家。母をなくしたことが関係あるのかないのかはわからない。でも東京にでた兄と違い、田舎に残った弟が「男のつとめ」である女を食わせ住まわせる家にこだわりを持ち続けるのは母の死と無縁ではないだろう。ラスト。子どものころの幸せな思い出の象徴と家を合体させようとするところに、弟の求めているものがある気がする。 「Water」は水泳部の高校生が主人公。兄の死、友人や家庭の問題を軸に最後の大会を描く。輝かしい「人生最高のとき」にある僕とこれからの人生の間をつなぐ瞬間。困難に立ち向かう、強い決意で終わっている。

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2012/02/11

3話のうち、1番目と3番目はホモも混じった話。3話目は水泳部を中心とした青春ものでもあり爽やかな印象。2番目は母を事故で失った後の父と息子二人のお話。ちょっと悲しい。どれも長崎が背景にあり雰囲気は好みです。

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