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水底の棺 の商品レビュー

4.1

9件のお客様レビュー

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2024/02/29

家の近くにある池の見方が変わりました。 水がある、必要なときに必要なだけ使えるのは本当に恵まれたこと。当たり前すぎて考えたこともなかった。 小松のように奮闘してくれた人がいたから、今の生活があるのだろう。 池の底に眠る記憶をいただいた気分です。

Posted byブクログ

2023/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人は、どう生きるべきか? どう生きるのが幸せか? 決して恵まれた生まれではなく、母は亡く、父も京で姿をくらまし、父の友人である松に引き取られて育つ小松。その後、松をも池の普請で亡くして、京へ売られていってから、さまざまな人との出会いと経験を経て、出身の河内の狭山池へ戻っていく。 人が何を求めて生きるのか、本当に望むものについて、小松とともに考えることができるのは貴重な体験だったが、最後に小松が狭山池へ戻ることがわかっていただけに、そこに至るまでの経験が大事、とわかっていても、そこへ辿り着くまでが長く感じられた。それと、いくつかの出会いや出来事が、少し偶然が過ぎるのが気にはなった。 タイトルから、少し深読みし過ぎてしまったかも。

Posted byブクログ

2018/03/08

美、別れ、自分の中の炎。良き。 小松の成長に、引き寄せられて行く。 中川なをみ「水底の棺」2002年の本。 村の人々、サスケ、老婆、重源上人、陶器売りの女将。 子供である小松にとっては憎き相手。 しかし次第に、許していく。それが、すっ、とわかる。 ゆうがそばにいてくれること...

美、別れ、自分の中の炎。良き。 小松の成長に、引き寄せられて行く。 中川なをみ「水底の棺」2002年の本。 村の人々、サスケ、老婆、重源上人、陶器売りの女将。 子供である小松にとっては憎き相手。 しかし次第に、許していく。それが、すっ、とわかる。 ゆうがそばにいてくれることが心強い。 そして、消える寂しさと、実感が、ぐっ、と伝わる。 それは必要なことなのだ。 恵海と蓮空のその後に癒されて、物語は幕を閉じる。 狭山池。 羽曳野。 ここからは、現実にいま生きている僕らが、求める番だ。

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2013/12/14

私の生きている時代は幸せだ。腹を空かせると言っても、昼ごはんしっかり食べて、確実にありつけるであろう夕食までの間に腹を空かせて、身近にある駄菓子に手を出してしまっている。主人公の小松のように腹を空かせた経験もないし、狭山池改修などという偉業もなせぬまま、定年目前だ。このままでいい...

私の生きている時代は幸せだ。腹を空かせると言っても、昼ごはんしっかり食べて、確実にありつけるであろう夕食までの間に腹を空かせて、身近にある駄菓子に手を出してしまっている。主人公の小松のように腹を空かせた経験もないし、狭山池改修などという偉業もなせぬまま、定年目前だ。このままでいいのか。

Posted byブクログ

2012/01/22

以前読んだ児童書「龍の腹」と同作者。力強く土臭さが好きだったので、こちらも読んでみた。 水と火。幼くしてひとりで生きていかねばならなくなった主人公「小松」が、火に魅了され水と闘う姿は、どんどん逞しくなり頼もしい。やはり、生きる力に溢れた、優しく力強いお話しは、好きだ。

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2011/08/16

児童書だけどそうとは思えないほど読みごたえがあった。貧しい若者が狭山池の治水工事にかかわっていき力強く成長していく様が良かった。 東大寺再興に執念を燃やす重源上人のしたたかさも面白かった。

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2010/12/17

大阪南東部に位置する河内にある狭山池が舞台になる物語。平安末期から鎌倉というう不安定な時代,時に悩み弱さを見せながらも,池の修復に命をかける主人公の小松と,凄まじい執念で,東大寺再興という偉業を成し遂げた重源。二人の人生に軸を織り上げた歴史物語。主人公の少年の8歳から30歳になる...

大阪南東部に位置する河内にある狭山池が舞台になる物語。平安末期から鎌倉というう不安定な時代,時に悩み弱さを見せながらも,池の修復に命をかける主人公の小松と,凄まじい執念で,東大寺再興という偉業を成し遂げた重源。二人の人生に軸を織り上げた歴史物語。主人公の少年の8歳から30歳になるまでの人生とともに見ていく歴史の舞台裏,庶民の暮らしぶりがよくわかり,学校の授業だけでは分かり得なかったかたこともたくさん,大人になる前の子どもたちに読ませてあげたい本ですね。そしてこの物語に登場する,焼き物(須恵器・景徳鎮・龍泉窯)が,以前読んだ「焼き物師モギ」や「龍の腹」を思い出させてくれた。

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2010/01/25

この中川なをみさんの『水底の棺』を初めて読んだのは、中学生の時だったのですが、内容を忘れてしまったのでもう一度読んでみました。読むにつれて内容を思い出したのですが、こんなに深くてすごく広大な内容だとはあの時は思えなかったと思います。もう一度読み直せてよかったと思いました。昔読んだ...

この中川なをみさんの『水底の棺』を初めて読んだのは、中学生の時だったのですが、内容を忘れてしまったのでもう一度読んでみました。読むにつれて内容を思い出したのですが、こんなに深くてすごく広大な内容だとはあの時は思えなかったと思います。もう一度読み直せてよかったと思いました。昔読んだ本をもう一度読みなおすのが楽しいと思えました。

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2009/12/14

児童書とは思えない内容。 時代の背景がよく描かれている。 歴史物は読まないけど、これはすごい印象に残っている。 でも読むと暗くなる。

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