依存姫 の商品レビュー
痛みを味わえる本
コントロールできない自分を、持て余したことはあるだろうか。何かに依存しなければ立てない、生きていくことさえできない4人の女の子たちが主人公の短編集である。ひりひりと焼けつくような、痛みを味わえる本。
きよはら
『本当の顔はどこ?』整形したものの、ますます被害妄想に取り付かれる女性の話。 『夢がみたいの』ホストに溺れて沈んでしまった女性の話。 『買って買われて』買い物と過食で、心の隙間を埋め傷を癒そうとする女性の話。 『ただ、欲しかった』他人と身体を交わる事を拠り所にし、セックスしていな...
『本当の顔はどこ?』整形したものの、ますます被害妄想に取り付かれる女性の話。 『夢がみたいの』ホストに溺れて沈んでしまった女性の話。 『買って買われて』買い物と過食で、心の隙間を埋め傷を癒そうとする女性の話。 『ただ、欲しかった』他人と身体を交わる事を拠り所にし、セックスしていないと不安で不安で堪らない女性の話。 『依存姫』の4篇の主人公は、中村うさぎ系の女性達だと思った。中村うさぎも、整形・ホスト依存症・買い物依存症・風俗嬢と、『依存姫』の主人公達に似た病に罹っているのだ。これらの依存症は、「自分自身を愛せない」という根本的な原因から来ている。中村うさぎと『依存姫』の主人公達の違いは、中村うさぎは依存症に足掻く事すら快楽になっているのに対して、『依存姫』の主人公達は依存症に溺れて沈んでしまったという違いだ。 主人公達が菜摘ひかるさんと似た境遇なのか、菜摘さんの内面が透けて見えてくる様だ(『ただ、欲しかった』は特に)。 風俗嬢を辞めた後の菜摘ひかるさんの著作は、エッセイより小説の方が面白い(風俗嬢を辞めた後の菜摘ひかるさんのエッセイは『えっち主義』だけ、小説は『依存姫』しか読んでいないが)。 あとがきとプロフィール写真が痛々しい。 『依存姫』の主人公達を見ていると遣り切れない。救いは何処に有る?
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短編集 なにかに依存している姫(=風俗嬢)の話 「本当の顔はどこ」整形手術を繰り返す 「夢が見たいの」ホスト依存 「買って買われて」買い物依存 「ただ欲しかった」セックス依存 これが女性の本音かもしれない
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整形依存、買い物依存、ホスト依存、SEX依存… 依存症のために水商売に手をださなければならなくなっていく女の子たちの短編集。元風俗嬢の筆者が書いただけありリアル 何事も極端になったとき歪みがうまれる。 依存は弱さ。でもこの子たちの気持ち、ちょっとだけわかる。 それでも人は 最後...
整形依存、買い物依存、ホスト依存、SEX依存… 依存症のために水商売に手をださなければならなくなっていく女の子たちの短編集。元風俗嬢の筆者が書いただけありリアル 何事も極端になったとき歪みがうまれる。 依存は弱さ。でもこの子たちの気持ち、ちょっとだけわかる。 それでも人は 最後は自分で生きていくしかないってわかったら 立ち直れる気がする。 誰にでもないようである依存の面が よく描かれていたと思います。 怖いね。心は。
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私のことだって。 治りかけたカサブタ剥がすように、何年に一度か読む。 もう死ぬっきゃない。
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作者の菜摘ひかるは、2002年に29歳で急逝している。 だからもう、彼女の新刊を読むことはない。 残念に思う。 著者の実体験も織り交ぜながら、まるで心のあちこちから 血を噴出しながら綴られたようなこの小説は、 読んでいてものすごく痛いのだけれど、引き込まれる。 読み...
作者の菜摘ひかるは、2002年に29歳で急逝している。 だからもう、彼女の新刊を読むことはない。 残念に思う。 著者の実体験も織り交ぜながら、まるで心のあちこちから 血を噴出しながら綴られたようなこの小説は、 読んでいてものすごく痛いのだけれど、引き込まれる。 読み終えて、愛情飢餓という言葉が浮かんだ。 認められたい。 必要とされたい。 ほかの誰かではなく、自分だけを見てほしい。 でも、無償の愛なんて得られなかった。 金か。性か。どちらかでしか、気さえ引けなかった。 だから、この子達は自分を自分で壊しながら生きるしかなかった。 私と主人公達の生き様は、まるで異質なものではあるが、 それでも彼女達に対して沁み込むように共感できてしまうところがある。 それが、「女」というものの本質なのかもしれない。
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風俗嬢たちの悩みや人生などをテーマにした小説。 重い。 すっごく重い。 絶対に菜摘ひかるにしか書けなかった作品。 読んでいて、ぴりぴり痛い、苦しいんだけど、最後まで読めて良かったと思える本です。
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菜摘ひかるは僕の憧れの作家でした。本当にありがとうございました。とてもおもしろく拝見させてもらいました。大好きです。ありがとう。天国で安らかに過ごしてください。自分を傷つけないよう心から願っています。さようなら。
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依存 とは、生活の中で必ずや何処かしら、何かしら、誰かしらにしているものだと思う。 要はその矛先ですよね わたし的には ありえない世界感ではなかったので、ゾッとしながらドキドキしながら読み終えました。 好きな作品です。
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こんな小説、こんな作家があったのかと感銘を受けた。 私は男だ。 しかし、ここに描かれる「女」に妙に納得するのだ。 女が描く女たち、その全てが著者の経験に基づいて産み出された存在である。 そこにあるのは病的なまでに女であること。 いやはや脱帽。
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