ページと力 の商品レビュー
なにを考えて、モノを作るか。その道の職人と呼ばれる人たちは、凡人には想像をできぬ深さの哲学を腹の中に秘めている。 本作りの職人、その思考は複雑だ。構成因子の部分最適を全体最適に昇華させ、本文から匂う香りを大量複製のラインに載せる。 答えも、ある意味で終わりもない作業の中で、い...
なにを考えて、モノを作るか。その道の職人と呼ばれる人たちは、凡人には想像をできぬ深さの哲学を腹の中に秘めている。 本作りの職人、その思考は複雑だ。構成因子の部分最適を全体最適に昇華させ、本文から匂う香りを大量複製のラインに載せる。 答えも、ある意味で終わりもない作業の中で、いろんな可能性を捨てながらデザインを詰め、文字を組む。 それなりに名の通ったブックデザイナーの作品は、確かに読者を引き込むオーラをまとっている。さて、いったいなにがそうさせるのか。読み解くことは一筋縄ではいかないが、その職人芸的な細やかさを紐解いて行くことは、また楽しくもある。
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ページ、ページネーション、フォーマットについて。 世界に意味が出現する形式について。 長くデスクの脇に立ててあったもの。 ようやく読み終えることができた。 こういう建築論を書きたいと思う。 世界の単位としての「ページ」。ジョルジュ・ペレックが『さまざまな空間』で書いた「ページ...
ページ、ページネーション、フォーマットについて。 世界に意味が出現する形式について。 長くデスクの脇に立ててあったもの。 ようやく読み終えることができた。 こういう建築論を書きたいと思う。 世界の単位としての「ページ」。ジョルジュ・ペレックが『さまざまな空間』で書いた「ページ」との関係を考えてみる。 本書に含まれる、ジェラール・ジュネットのパラテクスト論についての書評を読んで、さっそく『スイユ』を注文した。「書物を成りたたせる、テクスト以外の一切のもの」
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エディトリアルデザインの地平に厳しく目を凝らす著者の声が聞こえるようだ、「ついてこられるかな」と。ともかくも形を成そうとするデザインの力学と、常に疑義を差し挟む思想による脱構築的反作用の拮抗の果てに、僕らは何をどのように組み立てられるだろう。何度も読み返すべき1冊。
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