戦闘妖精・雪風(改) の商品レビュー
うーむ、なかなかに面白い。 異星人と戦うAIを搭載した戦闘機雪風。 操るのは空軍エリートパイロットの深井少尉。 戦いに生き残り続け、学習を進めていったAIは、やがて人間の操縦者を必要としなくなる。 戦闘妖精・雪風 爆誕。
Posted by
愛蔵版購入したので処分。 なお、文庫版の以下の作者のコメントや解説は愛蔵版には収録されていない。 雪風(改)によせて 神林長平 人間的/非人間的 石堂藍 ジャムはそこにいる 冬樹蛉 神林長平が上述のコメントでいう「付け加えられる新たな物語に対応できるようにするための、ごく小さな...
愛蔵版購入したので処分。 なお、文庫版の以下の作者のコメントや解説は愛蔵版には収録されていない。 雪風(改)によせて 神林長平 人間的/非人間的 石堂藍 ジャムはそこにいる 冬樹蛉 神林長平が上述のコメントでいう「付け加えられる新たな物語に対応できるようにするための、ごく小さな修正」ってどこなんでしょう?
Posted by
元々SFは好きなジャンルの一つでしたが、小説でSFは読んだことがなかったので、これが初めて手に取ったSF小説でした。 普段小説は殆ど読まず、漫画ばかりでしたが(理由あって小説を読むのがずっと苦痛でした)最近手に取ったこの作品が小説を読むことの楽しさを教えてくれました。 ただで...
元々SFは好きなジャンルの一つでしたが、小説でSFは読んだことがなかったので、これが初めて手に取ったSF小説でした。 普段小説は殆ど読まず、漫画ばかりでしたが(理由あって小説を読むのがずっと苦痛でした)最近手に取ったこの作品が小説を読むことの楽しさを教えてくれました。 ただでさえSF小説は難解な描写が多く人を選ぶのだと思いますが、この作品は特に人を選ぶものだと思います。 ただ、合う人にはとことん合うと思いました。 私は読んでいて終始鳥肌が立ちました。 今までも好きな漫画は繰り返し何度も読み返したりしたことはありましたが、小説で繰り返し読み返したい、続編も買って読みたいと思ったのは今のところこれが初めてです。 「面白かった」とか「よかった」などという言葉では言い表せられないような、鳥肌の立つ凄い作品でした。 とても素晴らしい作品に出会えてよかったです。
Posted by
巷の評判は高いようですが、私には向いてないと思わせる1冊。 100Pで挫折。 SF自体がダメなのかもしれない。
Posted by
SFは時折手にすると本当にいい読書体験をさせてくれます。これに馴れてしまいたくないので意識的に時折に評判のいいやつを読むんですがこれも凄かったな。連作短篇集みたいな感じだけど読みやすかった。続編のグッドラックも素晴しいので是非!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『戦いには人間が必要だよ』零は唐突に言った。『でもどうしてだろう』少佐は退室しかけた足を止めて振り返った。『人間に仕掛けられた戦争だからな。すべてを機械に代理させるわけにはいかんだろうさ』 なんとなく敬遠していたタイトルだったが、読み進めるうちにストーリーと世界観、そして上の会話にも含まれている作品のテーマに夢中になった。 突然異空間につながった南極を通して地球に侵攻してきた異星体・ジャムと戦う超国家組織・フェアリイ空軍(FAF)所属の深井零少尉は、その中でも情報収集を至上任務とする特殊部隊の一員で、彼らの任務は何事があっても情報を持ち帰ることである。そのために彼らは高性能な戦術戦闘電子偵察機「スーパーシルフ」を駆り、彼らの部隊には味方が撃墜されようとも情報収集に徹するという非情な判断ができる類の人間が集められている。主人公の深井零も、そのご多分に漏れず愛機のスーパーシルフ・「雪風」以外には、ほとんど関心を示さない。しかし、物語が進むにつれて零は自分と雪風の関係に違和感を覚え始める。それは零の上司であり、唯一の親友でもあるブッカー少佐も同じだった。彼はこのジャムとの戦いに人間は必要なのかに苦悩するー 人間とは、機械とは、そしてその関係はという抽象的な主題でありながら、ジャムとの戦いという形を通じて描写することで鼻につくことなく入ってくるところに驚いた。続刊以降で零はどのように変化するのか、作者は先の主題をどのように描いていくのか、ジャムとの戦闘はどう展開していくのかなど気になる要素がたくさんあるので、楽しみに読んでいきたい。
Posted by
「戦っているのは誰と誰だ…」 人類は南極大陸に突如現れた超空間通路を通じて襲ってきた正体不明の異性知識体「ジャム」を押し返し、通路の向こうの「惑星フェアリィ」にFAFを設置し、地球防衛の最前線とした。そこが物語の舞台。 「ジャム」は、相手が地球型知識攻撃機械であると認識し、有...
「戦っているのは誰と誰だ…」 人類は南極大陸に突如現れた超空間通路を通じて襲ってきた正体不明の異性知識体「ジャム」を押し返し、通路の向こうの「惑星フェアリィ」にFAFを設置し、地球防衛の最前線とした。そこが物語の舞台。 「ジャム」は、相手が地球型知識攻撃機械であると認識し、有機体(人間)がなぜその周りをウロチョロしているのか、理解されていない可能性が、物語に示唆されている。 地球側の防衛機械(AIなど)も次第に学習し、ヒトではなく「機械」を防御しようとするようになる…。 人類の発想は、地球外生命体=有機体と考え、現実社会の研究でも「水」「温度」などの地球に近い環境下での「有機体」の存在確認がテーマで、地球内からの常識から抜け出していない。 「ジャム」の存在する世界が、人類の想像を超えていた場合 「無機質」に知性が存在する世界 あるいは 物質的存在すら「知性」には不要な世界 実はもう、地球にたくさん来ていて、彼らの住み易いように、世界を変え始めているかも……。 あなたのスマホは 本当にあなたの意思で 動いていますか?
Posted by
第七世代になればこういう空軍機の世界になるのか?と思いながら航空隊に勤める主人公視点で語られる。愛機、雪風のイメージは掴みにくいが、主人公のパイロットとのしての気質がストイック。空想界だけに頭フル回転させる必要あり。
Posted by
タイトルの雪風は文字列と裏腹に、雪風ちゃん的なAIが出てくるわけではなく、ゴリゴリの戦闘機(と搭載されているAI) 他の12機どうしてんの、とか細かい部分は気になる。 異空間から地球に里帰りしたら特殊環境下で最適化された言語が地球人に伝わらなかったところが好き。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
有名なSFを読んでみようキャンペーン中なので手に取ってみた。 ものすごく面白かった。 ジャムと呼ばれる異星体と戦う部隊の話というあらすじを見たので、SF戦記ものかなと思っていたら全く違った。連作短編のヒューマンドラマだった。 仲間が壊滅的な攻撃を受けていても情報を収集し必ず帰投せよという絶対命令を受けているエース部隊のパイロット、零。 彼が心を寄せるのはただひとつ彼の愛機、雪風だけであり、親友はいるけれど彼の心はいつも雪風に向いている。 人間が絡む短編の中で彼の心が少しずつ変化してきていてもそれはずっと変わらずに、前半を読んでいるうちは彼の愛する機体である鉄の妖精雪風が可愛く見えてきたりもしたのだけれども後半から雪風の、そうして機械たちの思惑が見えてくるにつれゾッとした。上品なホラーのようなじわりとくる恐怖感。たまらない。 彼は雪風を必要としたけれど、では果たして雪風はそうだったのか?という問い掛けは、ジャムと戦っているのは本当に地球の人間たちなのだろうか?という疑問へと変化し、そしてこの本における最終話で問いが投げ出されたままで途切れる。 正直めちゃくちゃ怖かった。 人間と機械、そしてジャムは何が違うのか?最近コンピューター化が我々の現実世界でも進んでいるけれど、もっと遠い未来にそれが完全に成し遂げられたとき我々人間は果たして必要な存在なのか?パラノイアみたいにならん可能性は?と色々考えてしまった。 怖くてとびきり面白い話だった。面白かった。 雪風に捨てられた彼が、そうして彼を不要とした雪風が今後どうなっていくのかすごく気になる。 続編もいずれ読みたい。
Posted by