チェロを生きる の商品レビュー
一度だけ、彼の公開レッスンを聞きにいったことがある。彼の振る舞いは、世界に誇る名チェリストであるのをこちらが忘れてしまうほどに腰が低くて、 生徒に対してもとても丁寧な言葉を話していたのが印象的だった。 この本を読んで、彼の人間性が想像できた。 これからチェロを弾いていこうと...
一度だけ、彼の公開レッスンを聞きにいったことがある。彼の振る舞いは、世界に誇る名チェリストであるのをこちらが忘れてしまうほどに腰が低くて、 生徒に対してもとても丁寧な言葉を話していたのが印象的だった。 この本を読んで、彼の人間性が想像できた。 これからチェロを弾いていこうとする人間を勇気づけ、演奏家に最も求められるものをはっきりと提示してくださっている。
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チェリストの堤 剛さんがしたためた、半生記っぽいエッセイ。 戦争直後の日本の音楽教育・音楽教育環境というものがどんなものだったかが体験談とともに語られ、民俗学資料としての価値すら感じられます。 また、外国と日本における音楽教育メソッドの違いが実体験や感想を交えて述べられているこ...
チェリストの堤 剛さんがしたためた、半生記っぽいエッセイ。 戦争直後の日本の音楽教育・音楽教育環境というものがどんなものだったかが体験談とともに語られ、民俗学資料としての価値すら感じられます。 また、外国と日本における音楽教育メソッドの違いが実体験や感想を交えて述べられていることや、他のチェリストたちとの交流で印象に残った名言、なにより「音楽家」が忘れてはいけない心構えなどもあまさず記された良書。 音楽に携わる人はもとより、音楽とは関係ない境遇にあるビジネスマンとかが読むと啓発される点が多いんじゃないかなあ。
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