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地の果てから来た怪物 の商品レビュー

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2015/10/14

1959年発表のマレー・ラインスターによる空想科学怪奇小説(SF・ホラー)作品。南極中継基地となる孤島で起こる自殺、失踪による怪事件は人間の仕業とは明らかに異なっていた。通信手段も断たれ、姿の見えない怪物に犠牲者は増えて行く・・・。 数々のSF小説のみならず映画、TVドラマの脚本...

1959年発表のマレー・ラインスターによる空想科学怪奇小説(SF・ホラー)作品。南極中継基地となる孤島で起こる自殺、失踪による怪事件は人間の仕業とは明らかに異なっていた。通信手段も断たれ、姿の見えない怪物に犠牲者は増えて行く・・・。 数々のSF小説のみならず映画、TVドラマの脚本も手掛けるベテラン作家らしくドラマチックなテンポで展開されるビジュアルに富んだ筆力は発表から50年以上が経った今なお色褪せることが無い。 映画『遊星よりの物体X』の原作、ジョン・F・キャンベル・J著『影が行く』、『ボディースナッチャー』の原作、ジャック・フィニィ著『盗まれた街』、『マックイーンの絶対の危機(人食いアメーバの恐怖)』の原作、アービン・H・ミルゲート著『ブロブ』等、60~70年代に掛けて映画、小説界で人気を博したSF恐怖譚はカルトな人気を誇り、今でもメイクされる作品は多い。テクノロジーの発達した現代、妖怪に替わり怪物(クリーチャー)の存在が怪奇と恐怖を運ぶのだ。

Posted byブクログ

2010/04/17

南緯60度15分、西経100度16分。南氷洋に程近いガウ島は南極との中継基地に当たる孤島だった。南極からこの島に向う輸送機で起きた怪事件。乗員9人が姿を消し、着陸を恐れるように何度も飛び去ろうとした機長は胴体着陸後、自らピストルで命を絶った。機内には弾痕が残るばかりで事件に結びつ...

南緯60度15分、西経100度16分。南氷洋に程近いガウ島は南極との中継基地に当たる孤島だった。南極からこの島に向う輸送機で起きた怪事件。乗員9人が姿を消し、着陸を恐れるように何度も飛び去ろうとした機長は胴体着陸後、自らピストルで命を絶った。機内には弾痕が残るばかりで事件に結びつくようなものは見当たらない。だが、基地に運び込んだ機長の屍体は何者かに運び去られ、さらに基地内の人間も殺害され消えていく……どこからか現れる不気味な怪虫、闇夜に現れる“姿なき怪物”。基地内の人間たちは恐慌状態の中、怪物の正体を暴こうとする……。 終盤で明らかになる怪物の正体はなかなか興味深いが、中盤でおおよその予測はつくかもしれない。30年以上昔の作品ということもあるのか、人物の描き方は典型的で、プロットもそう目新しいものではないか。200ページ強と比較的短めの長編なので、それほど退屈さは感じないけれども。 怪物の出てくるSFが好きな人にはいいかも、な程度。

Posted byブクログ