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さかしま の商品レビュー

3.9

35件のお客様レビュー

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2013/03/04

何かを拒絶し続けた果てには、また違う世界の扉が待ち構えている。論理の構築物に完成がないのなら、逆に、どんな逆境にも、必ず、何らかの世界への扉は、静かに開いていているということだ。しかし、その次の場所が、夢の場所か、現実の場所かはわからない。

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2012/01/28

デ・ゼッサント!デカダンスの聖書らしいけど。ある程度素養がないと理解できないんだろうな。比喩とか、修飾が冗長に感じる。ここがいい所なのかもしれないけど。自分には難しい。でも、引きこもりたい気持ちはわかる。引きこもったら、部屋を快適にしたいよね、やっぱり。

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2011/09/15

デカダンスを夢み、襤褸とサロメと梅毒のかたまりになった者へ。 飢餓を喰い気が狂い、さかしまに取り憑かれた者へ。 斬首を望み、おどろおどろしいアウトローに嗤笑する者へ。 奈落の赤と黒を取り入れ、偶像への供物を貪る者へ。 この言葉を贈ろう。 「Salut!」

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2011/06/02

反自然主義、反小説であり、デカダンスの聖書と呼ばれ、ワイルドやブルトンに影響を与えたらしい。人工的な楽園に閉じこもり高度に洗練された収集物を前に奔放な想像力は時間や地理上の制約を受けることなく旅をする。想像力の前では現実は無力であり虚しい幻想である。没落する貴族になりかわり台頭し...

反自然主義、反小説であり、デカダンスの聖書と呼ばれ、ワイルドやブルトンに影響を与えたらしい。人工的な楽園に閉じこもり高度に洗練された収集物を前に奔放な想像力は時間や地理上の制約を受けることなく旅をする。想像力の前では現実は無力であり虚しい幻想である。没落する貴族になりかわり台頭してきたブルジョワへの痛烈な皮肉、カトリシズムの堕落と古き良き中世への憧れが強く感じられた。

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2011/05/09

主人公デ・ゼッサントの趣味嗜好が永遠と綴られる、引きこもり小説です。 そして、「デカダンスの聖書」と言われることで有名ですよね。 でもでも、デカダンスの「入門書」と勘違いしてはダメかもです。 あくまで「聖書」。 キリスト教の聖書がキリストの生き方を記した様に、デカダンな人の生き方...

主人公デ・ゼッサントの趣味嗜好が永遠と綴られる、引きこもり小説です。 そして、「デカダンスの聖書」と言われることで有名ですよね。 でもでも、デカダンスの「入門書」と勘違いしてはダメかもです。 あくまで「聖書」。 キリスト教の聖書がキリストの生き方を記した様に、デカダンな人の生き方が描かれた内容なのです。 当然、解説なんてありませんから、何も知らずに読む場合は御覚悟を><

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2010/10/10

デカダンスの聖典。 特に大きな話の流れがあるわけではなく、主人公の退廃的な生活がつらつらと書かれています。どこから読んでも楽しめる感じです。 それだけだけど、とにかくそれがかっこいい。大好きな本です。

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2010/06/26

[ 内容 ] 「生産」を至上の価値とする社会に敢然と反旗を翻し、自らの「部屋」に小宇宙を築き上げた主人公デ・ゼッサント。 澁澤龍彦が最も愛した翻訳が今甦る。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆...

[ 内容 ] 「生産」を至上の価値とする社会に敢然と反旗を翻し、自らの「部屋」に小宇宙を築き上げた主人公デ・ゼッサント。 澁澤龍彦が最も愛した翻訳が今甦る。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/05/19

2010/5/19 退廃・デカダンス、教養のすごさ、 ギュスターヴ・モロー賛美。 一回の官吏が書いたとは信じられん。 妄想・書物・偏執・神経症。 あ、終わっちゃった、と言う感じ。

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2017/09/03

990夜 ここには、デカダンスの光学、装飾学、精神病理学などに関する百科全書的な網羅があり、生活を期待せぬ生活、不安に自足した魂、想像力と幻覚のあいだを往復運動する精神が不思議な夜の花の開花のごとくに見いだされる、(埴谷雄高)

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2009/10/04

デカダンスの聖書ということだが、要するに元祖ひきこもり小説という趣き。 確かにデカダンを感じさせるんだけど、ヨーロッパのキリスト教事情に明るくないと完全にその思想を理解するのは難しいと思う。 だから少し置き去りにされた部分があるかも。 何だか小説というよりも文芸評論的な章も...

デカダンスの聖書ということだが、要するに元祖ひきこもり小説という趣き。 確かにデカダンを感じさせるんだけど、ヨーロッパのキリスト教事情に明るくないと完全にその思想を理解するのは難しいと思う。 だから少し置き去りにされた部分があるかも。 何だか小説というよりも文芸評論的な章もいくつかあったし(それらの作品に興味を湧かせるところは流石だが)。 でもこういう内省的に沈んでいくタイプの小説は基本的に好きだ。 それは自分がそういう人間だから(笑)。 固い文体なんだけどサクサクと読める。 澁澤龍彦が一番気に入ってる翻訳らしいが、その通りだと思った。

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