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翔ぶが如く 新装版(十) の商品レビュー

3.8

58件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2015/10/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

つまらない戦争だった。西南戦争は薄っぺらい正義の戦争だったから。それでも事実だ。それを省みなかったから、太平洋戦争が…  こんなふうに昭和の太平洋戦争が頭にチラつくのを禁じ得なかった。司馬遼太郎の作品だしね。  10巻に及ぶ超大作は、面白くなかった。  だから読みごたえはすごかった。また読み返したいとは思わなかったけれど、他の幕末シリーズ「世に棲む日々」を読もうと思った。

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2015/01/27

この本を読むまで西郷隆盛を誤解していた。 大久保利通についても同様。 幕末から維新を知る上で、この本を読まないということはありえない。 しかし、太平洋戦争の日本軍のとった行動心理と、西南戦争における薩摩藩の因果関係はどのようなものがあるのか気になった。同じ感覚を覚えた。太平洋戦争...

この本を読むまで西郷隆盛を誤解していた。 大久保利通についても同様。 幕末から維新を知る上で、この本を読まないということはありえない。 しかし、太平洋戦争の日本軍のとった行動心理と、西南戦争における薩摩藩の因果関係はどのようなものがあるのか気になった。同じ感覚を覚えた。太平洋戦争の際には、薩摩の桐野のような爽快さはないのかもしれないが。

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2023/03/19

シリーズ最終巻。西南戦争の終結と、その後紀尾井坂の変で大久保が暗殺される後日談がえがかれます。 10冊にもおよぶこのシリーズを読んでいる途中、いったいこの作品で著者はなにをえがこうとしていたのだろうという疑問が、何度も頭をよぎることになりました。坂本龍馬という類希な魅力をもった...

シリーズ最終巻。西南戦争の終結と、その後紀尾井坂の変で大久保が暗殺される後日談がえがかれます。 10冊にもおよぶこのシリーズを読んでいる途中、いったいこの作品で著者はなにをえがこうとしていたのだろうという疑問が、何度も頭をよぎることになりました。坂本龍馬という類希な魅力をもった「人」をえがいた『竜馬がゆく』や、日露戦争を題材にして、その「時代」を日本人がどのように生きたのかということをえがいた『坂の上の雲』と比較して、いまひとつ魅力がつたわらない西郷像を提示しているこの作品が、いったいなにを主題にしていたのかよくわからないという思いをもっていました。 本書の巻末に置かれている「書きおえて」という文章で、この作品では「官」というものをえがこうとしたと著者が書いているのを見て、やっと納得ができたと感じました。明治時代に大久保や川路たちが作り上げ、第二次大戦の敗北をもくぐり抜けて現在にまで脈々と引き継がれている「官」という得体の知れないものをえがくために、得体の知れないものを敵にまわしてけっきょくのところ明瞭な旗印を掲げることのできないまま敗地にまみれることになった西郷の晩年のすがたを示したのが、この作品だったのではないかと感じています。

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2014/10/03

明治維新後から西南戦争を西郷隆盛を通して書く。本著者は歴史学者と歴史小説家の顔を持つ。私は歴史小説家の著者が好きだが、本作ではなまじ資料が多く残るせいか学者色が強く読みにくいところも多々。 しかしやはりこの時代の事、薩摩人気質など多くの事を学ぶ事ができた作品。

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2014/02/22

ようやく翔ぶが如くを読破。いやぁ、長かった。そして途中辛かった。元々2008年大河ドラマ「篤姫」を今年の8月に全話DVDで観終えた後、「その繋がりで薩摩藩のことをもっと知りたい」という動機で読み始めたのだが…。確かに薩摩藩士による薩摩藩士のための小説なのだが、篤姫や私のお気に入り...

ようやく翔ぶが如くを読破。いやぁ、長かった。そして途中辛かった。元々2008年大河ドラマ「篤姫」を今年の8月に全話DVDで観終えた後、「その繋がりで薩摩藩のことをもっと知りたい」という動機で読み始めたのだが…。確かに薩摩藩士による薩摩藩士のための小説なのだが、篤姫や私のお気に入りの家老:小松帯刀は全く登場しないし、やたら政治学的な記述が多く楽しめないというまさに予想外のコンテンツ。そのため、巻によっては1ヶ月近くも要したものがあった。まぁ、その時は「新書太閤記(吉川英治著)」シリーズやら東野圭吾作品、池井戸潤作品やらに浮気していたのであるものの。 とにかく読み終わった。今まで数多く読んできた司馬遼太郎作品では最も辛かったと言っておこう。 が、司馬遼太郎ファンであるならば読むべき作品とも言える。理由は、大雑把に言って、「竜馬がゆく」「花神」などの幕末ものと「坂の上の雲」との橋渡しをしてくれる作品だからである。幕末に活躍していた志士たちが維新のキーパーソン(維新の三英傑のみならず、桐野利秋なども)となって「翔ぶが如く」において昇華する。また、「翔ぶが如く」において政府側軍人の青年期を過ごした軍人が、「坂の上の雲」において日清及び日露戦争において優秀な指揮官(西郷従道、大山巌、黒木 為楨、奥 保鞏、乃木希典、野津道貫、児玉源太郎)にまで大成長を遂げているのだ。そう考えると、「翔ぶが如く」単体で判断するのではなく、司馬遼太郎作品一連の流れを楽しむべきと言える。いつか、「竜馬がゆく」→「翔ぶが如く」→「坂の上の雲」の順で再読してみたいものである。何年か先の話なのだが。 とにかく、読破出来た。次の司馬遼太郎長編シリーズは何にしようかな。 来年の大河ドラマと並行して「播磨灘物語」か、幕末を長州側から見るため「世に棲む日々」か、同じく越後長岡から見る「峠」か、はたまた異色な「菜の花の沖」か…。迷う迷う。その前に、サスペンドしてある「新書太閤記(吉川英治著)」を進めなければ!

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2014/02/02

西郷の死。遂に死に場所を見つけた西郷。虚像かつ虚像であり過ぎた彼。カリスマという言葉がこれ程フィットする日本人がいるだろうか。 しかし、カリスマが日本を作ったのではない。人気があるどころか、あらゆる方面から忌み嫌われた大久保。彼が構築した官僚制度は、一部の変更はあるものの、現代...

西郷の死。遂に死に場所を見つけた西郷。虚像かつ虚像であり過ぎた彼。カリスマという言葉がこれ程フィットする日本人がいるだろうか。 しかし、カリスマが日本を作ったのではない。人気があるどころか、あらゆる方面から忌み嫌われた大久保。彼が構築した官僚制度は、一部の変更はあるものの、現代日本に引き継がれている。 戦略に乏しい薩摩の戦い方は、太平洋戦争時の日本を彷彿させる。ここで対比されるのは、これまた不人気の山県。結果をみれば後者の圧倒である。 人気と成果は別物である。

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2014/01/02

翔ぶが如くというより、怒涛の如く人が死んでいく最終巻。 玉砕ともいうべき西郷軍幹部たちの最期が壮絶! 途中の巻で詰まらんと悪態をつき続けてしまったが前半が政争で後半が戦争と対比させることによって面白さを演出していたのだろうか。

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2013/12/30

今年一年かけてゆっくりと読みました。西南戦争が舞台であり、西郷隆盛の魅力は少し期待外れでしたが、この時代の登場人物をまた深く知ることができました。 「坂の上の雲」と同じで、後半の詳細な戦争シーンは、少し疲れました。

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2013/12/17

やっと読了。 長かった。 細切れの時間を使って読んだせいもあるのだが 台湾出兵の後始末の部分とか中だるみもあって なかなかページが進まなかった この巻では一転、バタバタっと終了 宮崎からの北上が戦略的なものではなくて 官軍に下から追い上げられたせいもあるのだろう 西郷が始めて...

やっと読了。 長かった。 細切れの時間を使って読んだせいもあるのだが 台湾出兵の後始末の部分とか中だるみもあって なかなかページが進まなかった この巻では一転、バタバタっと終了 宮崎からの北上が戦略的なものではなくて 官軍に下から追い上げられたせいもあるのだろう 西郷が始めて前線にでた和田越の戦い その後の可愛岳突破、山中を駆け抜けて薩摩へ 城山立て篭もりと続く 西郷というのは、よく分からない人物。 切り株で頭を強打して人が変わったという説も 紹介しているが、それにしても不思議な人間。 末尾で紀尾井阪の暗殺、川路利良の死 19 薩摩兵士、和服。戦争半年、綿を抜いて単衣に 20 西郷、愛犬2頭離す、一頭はもとの飼い主宅へ 46 西郷札、明治22年の大阪で人気 47 神社の幟徴発して西郷札に。14万円発行 50 薩人は女、長人は銭と勝 61 明治、あちこちに徴兵よけの祠 81 暗号電文 96 薩人、官僚の資質あるもの少なく、長州人起用 101 西郷の唄。姿見せないことをからかう? 155 脱出、大将は味方にもしらせず置き去り。日本の習慣、戦国時代から 164 薩摩、歩兵中心の軍隊。足腰鍛えよ 170 西郷、言志録、肌身離さず。あと焼塩。牛食べるとき 191 野村忍介に冷たい西郷。山城守れ、と置き去り 260 西郷の救命策、探る動き 281 会津藩と桑名藩が幕末の幕府を支えた 286 示現流、守りに回るとダメ 327 大久保、伊藤と大隈の才幹かう 352 夢で見た事を語ることは痴人のすること 巻末、著者の後書きに太政官制度はいまも残っている、と出てくる なるほど「官」の背骨が出来た時期。

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2013/08/25

明治維新直後の不安定な時代を描いている。 征韓論から西南戦争にいたる5年間が舞台。 西郷隆盛を始め多数の人物のエピソードと緻密な時代考証にその時代を知る思い。

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