最後の狙撃兵 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
終戦を知らされないまま戦場に残され、一人で戦いを続けた16才の少年狙撃兵の話。日露戦争ではなく太平洋戦争の話なんだけど、明治に使われいた銃がそのまま昭和時代も使われていたというのは驚き。 何の説明もなく武装解除させられ(すでに終戦を迎えていたことを本人は知らない)、大切に手入れをしていた自分の銃が無造作に積み上げられるのに耐えられず自分の銃を持ち出した、というところに、狙撃兵がどれほど自分の武器を大切にしていたのかが伝わってくる。このあたりが歩兵と狙撃兵の銃に対する思いの差なのかな。 捕虜となった後、再会した元上官の胸に顔を埋めて泣いてしまうところで、あぁこの子はまだたった16歳なんだっけと思いだし、切なくなりました。たった16歳の学徒出陣の少年兵がこんな経験をするというのが戦争の恐ろしさ。
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