防風林 の商品レビュー
北海道を舞台に、記憶をテーマに書かれた推理小説?推理ってほどでもないのですが。。。 リストラされた主人公はこれを機に末期癌の母のため、故郷の北海道へ戻ります。妻子は着いてきませんでした。。。 そして思い出してゆく数々の忘れてたこと、いや忘れようと勤めてたこと。。母の隠された過...
北海道を舞台に、記憶をテーマに書かれた推理小説?推理ってほどでもないのですが。。。 リストラされた主人公はこれを機に末期癌の母のため、故郷の北海道へ戻ります。妻子は着いてきませんでした。。。 そして思い出してゆく数々の忘れてたこと、いや忘れようと勤めてたこと。。母の隠された過去。。。暴いてはいけなかった秘密。 と、一見ミステリーですが、そうでもありません。(なんじゃそれ) 犯人も意外な人物ではなかったし、途中こんな展開かな?と思える節も多々。。でも割と読みやすい。読んでて少し柴田よしきさんに似てる文章だな。。と思いました。 (あ、あくまでも私の感想です。でもそういうと、 柴田さん、もしくは永井さんに失礼かも。すみません。)読みやすい。と、いう点でです。 登場人物もあまりいないし、展開が分かりやすいというか。。う〜ん。。でももうちょっと意外性とかどきどき感が欲しかったかな。。。 ラスト、主人公の回想も身勝手な男の妄想っぽく終わってます。 (この人最初から最後までこんな感じです。。。。) 子を思う親の気持ちは夫婦であってもそれぞれ違うのですね。。どちらも子供の将来のため良かれと思ってるのは間違いないのに。。 そういう意味では少し悲しいラストでした。。。
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内なる感情に正直に従い、アオイを避けるように、東京へと上京した周治ではあるが、運命に翻弄されるかのように再びアオイの元へ。北海道に戻った周治を待っていたのは、驚くべき過去の出来事であった。結末的には、それ程、突飛なものではなかったけれども、北海道を舞台にした人間関係のしがらみ、そ...
内なる感情に正直に従い、アオイを避けるように、東京へと上京した周治ではあるが、運命に翻弄されるかのように再びアオイの元へ。北海道に戻った周治を待っていたのは、驚くべき過去の出来事であった。結末的には、それ程、突飛なものではなかったけれども、北海道を舞台にした人間関係のしがらみ、そして、何か同じものを背負った者どうしに生まれる感情とはどんなものなのかに焦点を当てて読むと面白い。
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途中、永井するみの本ということを忘れてしまった。主人公が男性だったせいだろうか?でも、謎解きの面白さはやっぱりするみさん。いつものような女性特有の恐ろしさはなかったけど、読み応えがありました。
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小説。舞台は北海道。リストラを機に、東京から故郷の北海道へ引っ越そうとする妻帯者が主人公。でも有名私立通いの我が子に力を注ぐ妻は、北海道への移住を渋る。主人公の母親が病床にあったり、隣家の年上の女性の接近、過去の不可思議な出来事が順序良く編みこまれ、後半芋づる式にミステリーが解け...
小説。舞台は北海道。リストラを機に、東京から故郷の北海道へ引っ越そうとする妻帯者が主人公。でも有名私立通いの我が子に力を注ぐ妻は、北海道への移住を渋る。主人公の母親が病床にあったり、隣家の年上の女性の接近、過去の不可思議な出来事が順序良く編みこまれ、後半芋づる式にミステリーが解け出す。北海道の原野に立つ防風林が、時を経ても変わらないでそこにあることが、ここでは、もう消すことのできない罪の象徴にも思える。巻き込まれたかたちの主人公を気の毒に思ったり、でも同類かと思ったり、心に隙間風が吹きすさびそうな物語。
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