引き裂かれる世界 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
「文明の衝突」以後,発刊時までの出来事(特に9.11)を踏まえて改めてハンチントンの主張をまとめてある。 日本についても記載があるが,特に目新しい主張はないかな。
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108頁:西部のアフガン人は……シーク派のイスラム教徒だ。 124頁:イラク北部のクルド人,南部のシーク教徒……サウジアラビアもシーク教徒を支援することになるのはいやだ ・108頁のときは,単なる入力のあやまりのたぐいと思ったが,どうも著者ではなく訳者が,「シーア派」というものの...
108頁:西部のアフガン人は……シーク派のイスラム教徒だ。 124頁:イラク北部のクルド人,南部のシーク教徒……サウジアラビアもシーク教徒を支援することになるのはいやだ ・108頁のときは,単なる入力のあやまりのたぐいと思ったが,どうも著者ではなく訳者が,「シーア派」というものの存在を知らずに勝手にインドの「シーク教徒」をアフガニスタンやイラクに多数移住させた結果のようだ。目次で「自衛隊の海外派遣」を「海外覇権」とするような本なので,編集者もまともに読んでいないのだろう。
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前著「文明の衝突」で著者が指摘した、「民主主義、ファシズム、社会主義、共産主義といったイデオロギーはもはや世界を分かつ存在ではない。かわりに文明による八つのグループ(西欧、ヒンドゥ、儒教、日本、ラテンアメリカ、東方教会、イスラム、アフリカ)に分かれていくという説は段々と現実化し...
前著「文明の衝突」で著者が指摘した、「民主主義、ファシズム、社会主義、共産主義といったイデオロギーはもはや世界を分かつ存在ではない。かわりに文明による八つのグループ(西欧、ヒンドゥ、儒教、日本、ラテンアメリカ、東方教会、イスラム、アフリカ)に分かれていくという説は段々と現実化しつつある。約10年前に書かれた本著はその検証というか続編的存在だろう。9・11の同時多発テロに始まるアメリカのテロとの戦いや湾岸戦争、中国、ロシアの台頭、アフリカの地域紛争などについて、その原因から将来予想までを著者の豊富な経験から解説している。現在、および近未来の世界の動向を考えるのに重要な参考資料と考えられる。
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