統計はこうしてウソをつく の商品レビュー
幅広い観点が記載されている。 だまされなくても、必要となる様々なものの見方。 本書の数値だけの観点以外にも、感触や匂いも判断には必要だと思う。 後半の素朴な人、シニカルな人、批判的な人へのアプローチも数値以外が必要に思う。
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統計の数字を見るときに、気をつけるべき事について、いろいろと解説している。なんとも当たり前のことだが、確かに気をつけるべき事項ばかりである。 例えば214ページには、以下の記載がある。 『この数字の出所は何なのだろうか。どうやってこの数字を出したのだろうか。この数字を出したの...
統計の数字を見るときに、気をつけるべき事について、いろいろと解説している。なんとも当たり前のことだが、確かに気をつけるべき事項ばかりである。 例えば214ページには、以下の記載がある。 『この数字の出所は何なのだろうか。どうやってこの数字を出したのだろうか。この数字を出したのは誰で、どんな利害があるのだろうか。鍵となる言葉にはどのような定義がありうるのだろうか。そして、どの定義が選ばれたのだろうか。この現象にはどのような計測方法があり、そのうちどれが選ばれたのだろうか。どのようなサンプルが集められ、そのサンプルは結果にどう影響するのか。統計は適切に解釈されているか。比較がおこなわれているのか。そうだとすれば、比較は適切か。競合する統計があるか。そうだとすれば、対立する統計を掲げる人たちはその争点にどんな利害がかかっているのか。また、その利害はその人たちの統計の用い方にどんな影響を与えそうか。なぜ統計が対立するように思われるのか、対立する陣営どうしが数字を用いる仕方にはどんな違いがあるのかを理解することは可能か。』 難を言えば、日本語訳がどうにもこなれてない感じがして、どうも読みにくい。
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ニュース、世論調査、政治家の演説…。世の中には、インチキな数字がはびこっている。そんなおかしい統計に騙されないために身につけるべき数字リテラシーを伝授する書籍。 社会問題を論じる人は、自分の論点を裏づけたり、人々の関心をその問題に引きつけるために、統計を武器として使う。 例えば...
ニュース、世論調査、政治家の演説…。世の中には、インチキな数字がはびこっている。そんなおかしい統計に騙されないために身につけるべき数字リテラシーを伝授する書籍。 社会問題を論じる人は、自分の論点を裏づけたり、人々の関心をその問題に引きつけるために、統計を武器として使う。 例えば、銃規制論者は銃で殺される人の数を、銃規制に反対する人は銃で攻撃から身を守った人の数を提示する。「数字は嘘をつかなくても、数字で嘘をつく者はいる」のである。 統計を見る際は、次の3つの問いを立てるべきである。 ①誰がこの統計をつくったのか。 ②この統計はなぜつくられたのか。 ③この統計はどのようにつくられたのか。 おかしい統計は、次の4つの原因から生まれる。 ①当て推量: 新たな社会問題に関心を引こうとして、当てずっぽうで大きな数字を言う。 ②定義: ある社会問題について語る時、広い定義を用いることで、その問題の規模を大きく見せようとする。 ③計測: 統計をとるための計測をする際、人々が望み通りの回答をするような言い回しで質問をする。 ④標本抽出: 選んだ標本が小さかったり、偏っていたりすると、母集団を正確に反映できない。 数字の意味は、拡大されたり、ねじ曲げられたりすることがある。こうしてできたものを「突然変異統計」と呼ぶ。 例えば、「米国のローマカトリックの司祭のうち、6%が、成人してから未成年者に性的関心を抱いたことがある」という推定がある。 この推定値は、もともと、悩みを抱えた聖職者の治療にあたっていた元司祭の心理学者が、自分の観察から引き出したものだ。要するに、知識に基づく推量にすぎない。それでも、この主張はしばしば受け売りされ、その過程で少なくとも4つの重要な点で変形した。 ①この数字を受け売りした人の中には、これが推定値であるのを忘れ、しっかり確認された事実であるかのように言う人がいた。 ②推定値は心理学的治療を求めた司祭の標本に基づいていたのに、この心理学者は結論をすべての司祭に一般化してしまった。 ③推定値は、実際に行動を起こした人の数ではなく性的魅力を感じたことのある人の数に関するものだったのに、この数字を受け売りした人はしばしば、すべての司祭の6%が未成年者と性交渉をもったかのように言った。 ④未成年者が「子供」と言い直された。論者たちは、司祭の6%が小児性愛者だと論じた。 かくして、「治療を受けた司祭の6%が未成年者に性的魅力を感じたことがある」という推定が、「すべての司祭の6%が子供とセックスをしたことがある」という事実に変形してしまった。
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「たいていの人は疑いもせずに統計を受け入れる」 その"たいていの人"に自分も当てはまっていたと痛感した本。 統計には必ず製作者がおり、何かしらの意図や目的があって作られている。 定義の調整、計測方法、標本抽出、突然の飛躍など、統計を自分の主張したい数値に調整...
「たいていの人は疑いもせずに統計を受け入れる」 その"たいていの人"に自分も当てはまっていたと痛感した本。 統計には必ず製作者がおり、何かしらの意図や目的があって作られている。 定義の調整、計測方法、標本抽出、突然の飛躍など、統計を自分の主張したい数値に調整することはいくらでも可能。 特に、権威のある人や機関が出したデータは、素直に受け入れがち。 「XXX大学の研究論文にかかれている統計データでは〜」的な主張をどんどん聞き入れて、気づいたら誰かの意図どおりに行動・消費させられているのかもしれない。 「全部の統計を信じるな!」ということではなく、統計の作り方、ウソのまじり方、良い統計と悪い統計とは?を知ることで、批判的な視点を得ることが大事だと分かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
統計は社会問題と社会をめぐる政治闘争の武器となる。社会についての情報は政府が賢明な政策を立案するうえで屋k脱客観性を重視するようになった。数量化によって研究のち密さを高め、多くの情報おw要約することができた。やがて社会研究は理論亭な面gあ小さくなり、定量的な面が大きくなっていった。
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統計リテラシーを高めるための入門書。統計についての数学的な説明はない。統計が意図して、あるいは意図せずに違った結論を論者に出させる。批判的に統計を見る目を養うことが大切だと感じた。
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世に溢れる統計が何もかも信頼できるものではないという本。何かの意見を裏付けるために出された統計は、その論者の意見を出すために導き出された(捏造とは言わないにしても)ものの可能性が大きいということ。 とりあえず疑ってかからないといけないというのは分かったけど、何もかも裏取って確認す...
世に溢れる統計が何もかも信頼できるものではないという本。何かの意見を裏付けるために出された統計は、その論者の意見を出すために導き出された(捏造とは言わないにしても)ものの可能性が大きいということ。 とりあえず疑ってかからないといけないというのは分かったけど、何もかも裏取って確認するのは無理がある。だから少なくとも鵜呑みにしないっていう姿勢が重要なのだと思う
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社会問題を作り出す活動家による数字の歪み。 リンゴとオレンジを比べること、、、自分の仕事にも言えることだし、普段の情報のとりかたにも参考になる内容
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統計は人が作る。その意図は何か。当て推量、怪しい定義、突然変異、不適切な比較はないか。自分を擁護する意見には無批判になりがち。注意せよ。
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これから先、自らが統計を用いる際の注意点を考えており、目に付いた。 前半は、至極当然のことが記されている。が、漫然と統計を眺めている時は気にしていないことがあるように思う。 例を挙げつつ丁寧に説明されており、肩肘張らずに進めていくことができる。タイトルは間を引くためとpしても、読...
これから先、自らが統計を用いる際の注意点を考えており、目に付いた。 前半は、至極当然のことが記されている。が、漫然と統計を眺めている時は気にしていないことがあるように思う。 例を挙げつつ丁寧に説明されており、肩肘張らずに進めていくことができる。タイトルは間を引くためとpしても、読み応えは十分にある。
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