フリッツ・ラング の商品レビュー
フリッツ・ラングの全作品を解説し、批評した一冊で、表現主義の時代から戦後まで映画を作り続けたラングの芸術を概観できる。冷静かつ鋭い批評的洞察が随所に見られる一方で、語呂合わせや思いつきに著者自身が酔ってしまっているあたりは付いて行きがたい。また、やや無理に全作品を論じようとして...
フリッツ・ラングの全作品を解説し、批評した一冊で、表現主義の時代から戦後まで映画を作り続けたラングの芸術を概観できる。冷静かつ鋭い批評的洞察が随所に見られる一方で、語呂合わせや思いつきに著者自身が酔ってしまっているあたりは付いて行きがたい。また、やや無理に全作品を論じようとしているのも、気になるところ。せっかく充実したフィルモグラフィがあるのだから、論じる内的必然性のない作品に関しては、簡単な内容紹介をそれに付ける程度に留めておくべきだったように思う。
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