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中国史(5) の商品レビュー

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2020/01/18

アヘン戦争以降の詳細な概説。台湾や香港なども別に章をたてて述べられている。引き続き政治・社会経済・文化と均衡の取れた記述だが、やはりこのシリーズはもう少し地図が入っていても良いように思う。西洋との接触、その衝撃によって変わらざるを得なかった中国ではなく、主体的に能動的に変化してい...

アヘン戦争以降の詳細な概説。台湾や香港なども別に章をたてて述べられている。引き続き政治・社会経済・文化と均衡の取れた記述だが、やはりこのシリーズはもう少し地図が入っていても良いように思う。西洋との接触、その衝撃によって変わらざるを得なかった中国ではなく、主体的に能動的に変化していった中国を見ていくという視点。本書はその試みに成功しており、内容も良質だと思う。ただ、清末・中華民国冒頭、香港などの叙述を担当された方の文章は、日本語としておかしな部分が散見される上、言い回しが回りくどいところがあって読みにくい。一方で海外の方が執筆を担当されたのを日本語訳した個所は、すばらしい日本語訳だと思う。今後の中国を展望した個所については、2019年現在から見て、完全に外していると言わざるを得ない。楽観的にリベラリズムに引きずられてしまっていると言わざるを得ないだろう。

Posted byブクログ