イースターエッグに降る雪 の商品レビュー
母娘4代にわたる年代記。 みんな一人称な割に上手に処理されてて、混乱なく読み進められた。 ところで、袖も襟もない、メーラのセーターは何のメタファーだったんだろう⁇
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現実と幻想、迷信が入り混じりながら、4世代の女性の物語が進む。 始めの方のイラーナや彼女の両親のエピソードはより現実離れした話で、後半になるにつれて現代を思わすものが出てきて時代の流れを感じる。ただし、それでも幻想的な出来事は出てくるし、何が本当なのか混乱してくる。誰の話だったの...
現実と幻想、迷信が入り混じりながら、4世代の女性の物語が進む。 始めの方のイラーナや彼女の両親のエピソードはより現実離れした話で、後半になるにつれて現代を思わすものが出てきて時代の流れを感じる。ただし、それでも幻想的な出来事は出てくるし、何が本当なのか混乱してくる。誰の話だったのか、誰のエピソードだったのか。 母親のようになりたくないと思いながら形を変えつつも受け継いでいく。表紙のマトリョーシカが象徴している。 イラーナが1番幻想的な体験をしているように思うけど、なぜか1番まともに思え、むしろ子供や孫の方が偏ったおかしな価値観があるように思えた。 イラーナの母親の話と清掃車の話がインパクトあり。 この話はほとんど暗い話だが、イラーナとシュミュエルの出会い、新婚あたりだけ違い、完全に明るくないにせよ、輝いていた時だと思う。 オレンジ賞の最終候補。 訳者木村ふみえさんあとがきより。 「バドニッツは本書執筆の動機の一つに、高齢化のため年々姿を消して行くホロコーストの証人たちへの思いがあった」 「ホロコーストの存在を否定する者たちは、物理的な証拠をも否定する」
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