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初心者のための世界経済を読むキーワード56 の商品レビュー

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2011/11/13

 本書は素人にはとっつきにくい世界経済についてキーワードを56項目取り上げて解説したものだ。発行は2002年でやや古いが内容的には基本的な解説であるので古さはあまり感じさせない。  アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の解説は、その機能を詳細に記載している。普段なんとなくわかっ...

 本書は素人にはとっつきにくい世界経済についてキーワードを56項目取り上げて解説したものだ。発行は2002年でやや古いが内容的には基本的な解説であるので古さはあまり感じさせない。  アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)の解説は、その機能を詳細に記載している。普段なんとなくわかったつもりでもさほど詳しく知らない事項を詳細に解説しているために、正しい知識を得ることができるのだが、やはりこの種の専門的解説は読んでても面白くない。面白くないということは、頭に残らないということだと思う。やはり、グリーンスパンなどの人物を絡ませたドラマのような話のほうが理解しやすいのだが、それは本書の範疇ではない。  本書では「経済のグローバル化」のなかの「アメリカの経常収支赤字」なども取り上げ、「大きなリスク要因」と、その後2008年におこったリーマンショックを予言しているような記載もあるし、「アジア経済危機」の経過とその後や「中国」の諸問題を取り上げるなど、世界経済のポイントをきちんと取り上げているのだが、いかんせん専門的な記述に徹しているために、読後感は「おもしろくない」だ。  経済書を、一般にも読みやすく、かつ理解しやすく著述することは不可能ではないとは思うが、本書は世界経済の基本的な解説を専門的に正しく行っているのだろうが、読みにくく興味を持たせにくい記述に徹しているためにあまり高く評価はできないと思う。

Posted byブクログ