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MOMENT の商品レビュー

3.9

107件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2023/08/04

ある病院には「必殺仕事人伝説」がうわさされていた。死ぬ間際にいる人の願いを1つだけ叶えてくれる黒い服の男が真夜中に現われる…いつしかその「黒服の男」は「灰色の掃除夫」に変化して…。 人の恨みは死に際になると浄化される表現がドラマには多いけど、なかなかそんなに簡単に「悪」の気持ち...

ある病院には「必殺仕事人伝説」がうわさされていた。死ぬ間際にいる人の願いを1つだけ叶えてくれる黒い服の男が真夜中に現われる…いつしかその「黒服の男」は「灰色の掃除夫」に変化して…。 人の恨みは死に際になると浄化される表現がドラマには多いけど、なかなかそんなに簡単に「悪」の気持ちが消えることはないな…と思わされた。 人間ってそんなに単純な美しさはもっていない。 みにくくても自分の生き方に真っすぐだから、軽蔑もされるし魅了もされるんだ。

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2018/11/06

病院の入院患者の一部で囁かれる噂。 死の直前に、その人の願いを叶える仕事人がいる、その人は掃除夫の姿をしているという。 大学生の神田は、病院で掃除夫のバイトをしていた。… 神田が、死を迎える直前の人の願いを叶える、ただそんな話だったら、ここまで面白くはないはず。 神田が願いを叶...

病院の入院患者の一部で囁かれる噂。 死の直前に、その人の願いを叶える仕事人がいる、その人は掃除夫の姿をしているという。 大学生の神田は、病院で掃除夫のバイトをしていた。… 神田が、死を迎える直前の人の願いを叶える、ただそんな話だったら、ここまで面白くはないはず。 神田が願いを叶えた人達は、きっと心残りなく亡くなったとは思います。 でも、その噂には真の話があったというところに、著者の作品の奥深さがある。 途中にまかれていた伏線をしっかり回収する展開が好みです。 続編があるとの事なので、古田さんはそこで回収されるのかなと、楽しみにしています。

Posted byブクログ

2016/05/27

2016.5.26-35 FACE. WISH. FIREELY. MOMENT。 葬儀屋を継いだ友人森野の紹介で病院で清掃のバイトをする大学生の神田。死が近い患者の前に現れる仕事人には本物がいて・・死と生について深く考えさせられる。

Posted byブクログ

2015/12/13

あの病院にはね、以前から語り継がれている一つの噂話があったんだ......。 その病院で掃除夫のアルバイトを始めた大学生の僕は、あるきっかけから、死を前にした人たちの願いを叶えていくことになるのだが......。 2015年12月13日、読了。 久々の再読です。本多さんの作品の...

あの病院にはね、以前から語り継がれている一つの噂話があったんだ......。 その病院で掃除夫のアルバイトを始めた大学生の僕は、あるきっかけから、死を前にした人たちの願いを叶えていくことになるのだが......。 2015年12月13日、読了。 久々の再読です。本多さんの作品の中で、これが一番好き。 クールなのに、どこか優しい主人公の視点がたまりません。死を前にした人々に対して、常に自分のスタンスを変えない主人公ですが、「生きている」からこそ変わっていくし、人をも変えていく。 再読ですが、またまた唸らされました。

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2015/10/27

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。 病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは...

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。 病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望――。静かに胸を打つ物語。 「集英社内容紹介」より MOMENTの前に読んだWILLがすごくよかったので、こちらも.4編が1冊に収められている. 4編がそれぞれ独立したお話ながら、最初に現れた伏線は最後に見事に回収される.「死」をテーマにしながらも、その死が訪れるまでのわずかな時間に「希望」を見つけるお手伝いを神田くんがする.死ぬときに何を願うか、は人それぞれ.復讐だったり、ささやかな希望だったり、人のぬくもりだったり、残された人たちへの想いだったりする. 患者さんと神田くんの会話が味がある.神田くんの絶妙な切り返しが心をとらえる. 自分だったら何を願うだろうか.今は思いつかない.神田くんは言う「どうせ死ぬ時になったらいやでもわかるでしょう」.こんなことばで人にわずかでも、たとえ一瞬でも希望を思い出してあげられるようなことばをもちたい.

Posted byブクログ

2015/08/21

割とグサグサくる作品。 切なくて読み終わった後に苦しくなる章もあった。森野が相変わらずかっこいいーっ。

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2016/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本多孝好2冊目。この作者は生と死をテーマにしている作品が多いのか、内容的には重い題材でも、その文体と登場人物の性格からか、そんなに重く感じることなく、むしろあっさりとした印象が残る。 物語は連作短編集。主人公の町田は病院で掃除夫として働いている。そこで、死を目前に迫った患者の願いをたった一つだけ叶えるヒーローなのである。それも、想像するヒーローとは違い、やはり人間。出来ることには限りがあるのだが、またそれもリアルで良い。 ここからはネタバレ。 町田が正義のヒーローとなったのは2年前から。その前までは、また違ったヒーローがいた。そのヒーローは、末期の患者の望み、死を叶えてあげる医者であった。その医者は院長の息子であり、留学から帰ってくると、また3年前と同じように、末期の患者に頼まれ望みを叶えようとする。それを知った町田が止めようとして…。 過去のヒーローの歪んだ正義を止めようとする町田は本物のヒーローです。

Posted byブクログ

2015/04/08

先に読んだWILLの前の話。 病院でバイトする神田と友人の葬儀屋の森野。 病院での謎を解いてゆく。 あり得ないけど展開が多いけど神田と森野の淡々と整然とした性格設定がなかなか魅力的で読ませてしまう。 話は深くない。 森野が何故こんなに不思議な雰囲気をまとうことになったのかはこの本...

先に読んだWILLの前の話。 病院でバイトする神田と友人の葬儀屋の森野。 病院での謎を解いてゆく。 あり得ないけど展開が多いけど神田と森野の淡々と整然とした性格設定がなかなか魅力的で読ませてしまう。 話は深くない。 森野が何故こんなに不思議な雰囲気をまとうことになったのかはこの本を読んでも分からなかった。そこが知りたかったんだけど!

Posted byブクログ

2015/03/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とある病院の、死を目の前にした患者たちと、必殺掃除人・・間違えた「必殺仕事人」(たち)の話。 4つの話1つ1つが読ませる文章でした。死を目の前にするとどうしても美談が目立ちますが、そこは人間。死を目の前にしても人間の醜さ・欲色々あるのだと読了後にジンワリと思わせる一品でした。 個々の章の感想 Face:良い意味で、患者の行動に裏切られた。この話の前半を読んでいるときは「単なる美談」があと3章続くか?と思ったがそんな想像は「しゃらくせぇ」と一笑された気分でしたよ。 Wish:女の子ってこわいね。うん。この話の後半に入ると、必殺仕事人(笑)がどんどん不憫に思えてきた。 でもよい終わり方だった。 Firefly:一番仕事人が患者に騙されず(笑)仕事をしていたかも。前の2つが患者に翻弄されすぎていたから、むしろ良かったのかも。 それでもって最後の留守番電話のシーンはジーンときた・・・。情景が思い浮かべられる印象的なシーンだった。 Moment:すべてを締めくくる章。なぜ必殺仕事人が誕生したのか・・・。それが分かり、また終わらせた文章。 最後に・・・葬儀屋の可愛さに気づいた必殺掃除仕事人。二人の将来の示すのはたった1行だったが、なんだかほんのりかわいい恋愛を見ている気分だった。 鈍い彼がもっともっと葬儀屋の可愛さに気づけばよいと思う。 大いなるネタバレですが、黒衣の必殺仕事人と聞いたとき「幼馴染か!」と疑いました。 見事に外れでしたが(笑)

Posted byブクログ

2015/01/17

死を手前にした時、人は何を願うのだろうかと 考えさせられる一冊でした。 私自身の共感はなかったので評価は低めです。

Posted byブクログ