裸のマハ の商品レビュー
美術館に行く機会があったので絵画系の本が読みたくなって長らく積ん読だった本書を手に取った。 映画のノベライズなんだが、おそらく映画なら演技や演出で示されるような余白が、著者の主観(しかもかなりマッチョ寄り)と思われる記述で延々続くのがちょっと厳しかった。ペネロペ・クルスの美しさを...
美術館に行く機会があったので絵画系の本が読みたくなって長らく積ん読だった本書を手に取った。 映画のノベライズなんだが、おそらく映画なら演技や演出で示されるような余白が、著者の主観(しかもかなりマッチョ寄り)と思われる記述で延々続くのがちょっと厳しかった。ペネロペ・クルスの美しさを堪能するにもこれは映画で見るのが吉だったと思われる。がっかり。
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マハのモデルとされるスペイン最高の貴婦人・絶世の美女アルバ公爵夫人カイエターナ、そして宰相ゴドイの妾ペピータ。また王妃マリア・ルイーザ。そして宮廷画家としてアルバ夫人、ゴドイの近くにいたゴヤ。彼らの複雑な男女の肉体関係の乱れはまるでチャタレー夫人を思い出させるシーン。ただ、巻末の説明ではそれらが想像の世界であることが書かれています。あくまでも謎をセンセーショナルに描いた『物語』だと読むべきようです。今から200年前のスペインの貴族と王家を取り巻く人間関係は『ルネサンスの女たち』の約300年後になります。読んだ直後でもあっただけに対比とすれば、やはり現代に近さを感じます。
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