冬の旅人 の商品レビュー
幻想小説でもあり、ある一人の女の一代記でもあり… 皆川先生がロシア舞台で大長編書くとこんな風になるんだな…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
19世紀末のロシア帝政時代。聖像画を学ぶために留学生としてペテルブルグの修道院に来た川江環(タマーラ)を主人公とする小説。 中盤までは芸術小説なのかと思って読んでいたのだが、後半になってラスプーチンが登場したり、皇帝ニコライ2世の一家との交流が、中心になり、がぜん歴史小説っぽくなる。 個人的には、芸術家の狂気じみたところをもっと最後まで出してほしい感じがあったが、作者の意図はそうではなかったのだろう。とても面白かったのではあるが、そのズレがちょっと残念だった。
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お、重・・・・ッ 革命期のロシアですね。・・・暗い・・・。油断してると胃もたれ起します。主人公は天才型なのか、本当に一緒にいたら耐えられないだろう困ったちゃんだな。あの女の子よくついてったな。
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タマーラの人生のなんとドラマティックなことか。異国で革命を目の当たりにするなんて・・・。とても自分では経験できないようなストーリーがドラマティックにそれでいて本当にそこに自分がいるように、タマーラになっているかのように読めるお話でした。すごくおもしろかったです。
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●新聞書評は総じて困惑してましたな。さもありなん。苦笑。●私自身は、主役のタマーラの感覚にけっこう同調しました。もう死んでも悔いなし、みたいな? だって見たいものはだいたい見ちゃったもんねえ。ねえ? ●なにはともあれ、行き惑ってる若者向け少女幻想小説。よい。
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読み応えもページ数もずっしりした一冊。 読書の秋にふさわしく、贅沢に時間をかけて想像しながら読みましょう。 後半は先月読んだ「ロシア幽霊軍艦事件」と同じロマノフ王朝滅亡が描かれていて、十数年前に世界史でちらっとしか学ばなかったロシア史について一気に知識が増えました。 主人公タマー...
読み応えもページ数もずっしりした一冊。 読書の秋にふさわしく、贅沢に時間をかけて想像しながら読みましょう。 後半は先月読んだ「ロシア幽霊軍艦事件」と同じロマノフ王朝滅亡が描かれていて、十数年前に世界史でちらっとしか学ばなかったロシア史について一気に知識が増えました。 主人公タマーラが惹かれたブルーベリの「ディアーヴァル」の絵が見たかったので、ネットで検索(便利な世の中になったものです)『座っているデーモン』の画像を発見したが、この絵のことなのだろうか。 想像していた以上に重厚な絵でした。(2002.10.2)
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