人形幻戯 の商品レビュー
チョーモンインシリーズ6冊目。短編集。 女性陣大活躍で保科さんの影が薄い…。前巻から続いている時系列の歪みが今後どうなっていくのか気になります。 収録作どれも、一癖&ひとひねりある作品となっていて面白かったのですが、お気に入りは『不測の死体』と『おもいでの行方』かな。 謎の提示が...
チョーモンインシリーズ6冊目。短編集。 女性陣大活躍で保科さんの影が薄い…。前巻から続いている時系列の歪みが今後どうなっていくのか気になります。 収録作どれも、一癖&ひとひねりある作品となっていて面白かったのですが、お気に入りは『不測の死体』と『おもいでの行方』かな。 謎の提示が魅力的で、超能力の必然性と動機の黒さが良い感じでした。
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超能力で犯罪を起こす者たちを〈超能力問題秘密対策委員会〉略して〈チョーモンイン〉がひっ捕らえる! というこのシリーズ。 最初は「なんだこのバカミス!?」とか思っていたが、犯人特定はあくまでロジックのみ。超能力の使い方、犯人の心理などからの推理はよく考えられていて面白い。 ラノベ風...
超能力で犯罪を起こす者たちを〈超能力問題秘密対策委員会〉略して〈チョーモンイン〉がひっ捕らえる! というこのシリーズ。 最初は「なんだこのバカミス!?」とか思っていたが、犯人特定はあくまでロジックのみ。超能力の使い方、犯人の心理などからの推理はよく考えられていて面白い。 ラノベ風なので推理小説が苦手な人にも是非。
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聡子、いい女ですねえ。このシリーズの一冊目を読んだときは、こんな理由で結婚して離婚する女ってどんなヤツだよ、と思っていたのだけど、そういった部分の欠点はあるものの総じていい女、素敵な人間であることは間違いありません。 これ、短編集なんだけど、そこはかとなくテーマがありますね。テ...
聡子、いい女ですねえ。このシリーズの一冊目を読んだときは、こんな理由で結婚して離婚する女ってどんなヤツだよ、と思っていたのだけど、そういった部分の欠点はあるものの総じていい女、素敵な人間であることは間違いありません。 これ、短編集なんだけど、そこはかとなくテーマがありますね。テーマなのかな?わからないけど。 「何かかをはきちがえちゃった」ために起きた、起こした事件ばかり。頑張ったご褒美がほしくて、けれど頑張って手に入れたものはそれに値しない、もっとすごいものがあるはずだと妻を殺した人とか。世間(人)から受ける偏見をうまく自分の中で対処できなかった人とか。恋に恋して相手を見ていない人とか。ババ抜きをはじめる人、止め(られ)ない人。 何が怖いって、彼らは、もちろん人を殺してしまった時点で「おかしい」状態にはなっているわけだけど、少なくとも殺す前までは本当にふつうにどこにでもころがっている人だということだ。いるでしょ、こういう人たち、たくさん。もしかしたら、自分も。 はじめから殺意をもって殺人を犯したとかではなく、そういった普段だったらちょっと困るよね、くらいのことで済まされてしまうようなことが原因で結果として人が死んでしまう。もちろんここに超能力が加わるからこういうことが起こり易くなるんだけど、そんなものがなくても十分起こり得るなあ。いや、もう起きてるのかな、世の中では。 このシリーズでさ、なにがすごいって、超能力といいチョーモンインといい、なんかものすごい現実味がなくて滑稽なものを滑稽に扱っているにもかかわらず、描いてるものはすごく現実的というか、自分のとなりや自分の中に潜んでるものを浮きぼらせているっていうところだと思う。
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いつもながらこのシリーズ、面白いなあ。超能力だとなんでもありじゃん!と思える分、ホワイダニットの部分にものすごく重点が置かれていると思う。今回は特に、そういった心理的な面に深く切り込まれていて、かなりお薦め。 今回のイチオシは「彼女が輪廻を止める理由」。これには……やられたよなあ...
いつもながらこのシリーズ、面白いなあ。超能力だとなんでもありじゃん!と思える分、ホワイダニットの部分にものすごく重点が置かれていると思う。今回は特に、そういった心理的な面に深く切り込まれていて、かなりお薦め。 今回のイチオシは「彼女が輪廻を止める理由」。これには……やられたよなあ。どうにも話の先が見えなくって、これはいったい何なんだ、と思っていたらそういうことっ!? 数々の伏線エピソードにもやられたし。同時に、これってすさまじく恐ろしい物語なんじゃ……という思いを禁じえず、ぞっとしてしまった一作でもあり。
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短編集、だったのですが、更に謎が深まった状態に…。 くるりくるりと時間が巻き戻ったりしてるような そんな気分にさせてくれます。 一体どこが真実でどこが『今』なのかが さっぱり分からなくなってきました。 これはあれでしょうか…『どこの時代か分からない』という あの台詞が鍵なので...
短編集、だったのですが、更に謎が深まった状態に…。 くるりくるりと時間が巻き戻ったりしてるような そんな気分にさせてくれます。 一体どこが真実でどこが『今』なのかが さっぱり分からなくなってきました。 これはあれでしょうか…『どこの時代か分からない』という あの台詞が鍵なのでしょうか??
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作品自体は如何にも「西澤保彦」だ。しばらく忘れてました。この作者がユーモアを持たせつつ、とても後味の悪い話を好んで書くことに。終わり方は『おもいでの行方』が秀逸。『墜落する思慕』の哀しい動機、『人形幻戯』の持つ狂気性。どれも読後に何か「いやなもの」が残る。そこが良い。
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