“法"と“法外なもの" の商品レビュー
副題に惹かれて購入した。 ただ、寄せ集めの論文集といった感はぬぐいきれない。 各章ごとの統一性はあまりない。 最初と最後にまとめのような、書下ろしがあるために、各論文の相対的位置がわかってくる。 しかし、ハーバーマスとルーマンに関する文章の相対的位置はつかめずじまい。 ...
副題に惹かれて購入した。 ただ、寄せ集めの論文集といった感はぬぐいきれない。 各章ごとの統一性はあまりない。 最初と最後にまとめのような、書下ろしがあるために、各論文の相対的位置がわかってくる。 しかし、ハーバーマスとルーマンに関する文章の相対的位置はつかめずじまい。 アーレントに関する文章は、よくまとまっているなという印象を受けた。整理されている。参考になるだろう。 デリダについては、僕が門外漢であるために、ベンヤミンとのつながりでしか理解できないが、へえ、そういうこと言っていたのかと思う箇所がいくつかあった。あとで参照して確かめてみよう。 ベンヤミンとアーレントの比較はまっとうなものだと感じた。ベンヤミンの神的暴力とアーレントの創設にまつわる暴力(ロムルス・レムス、カインとアベル)は、確かに同じものを感じさせたのだから。 おそらくこの論文集は、これから彼らを呼んでみようという人に向けられたのだろう。…ハードカバーだけど。 そうなると、ハーバーマスやルーマンを読むことになったら、参考にさせてもらおう。
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