社会哲学を学ぶ人のために の商品レビュー
全体は6部に分かれており、28人の執筆者が寄稿しています。第1部「社会哲学の基礎」と第2部「社会哲学の現代的論点」では、自由、平等、人格などの基本概念や、自律、効率と公正、組織と責任といった重要なテーマが検討されています。第3部「家族・性・教育」第4部「医療・福祉・環境」第5部「...
全体は6部に分かれており、28人の執筆者が寄稿しています。第1部「社会哲学の基礎」と第2部「社会哲学の現代的論点」では、自由、平等、人格などの基本概念や、自律、効率と公正、組織と責任といった重要なテーマが検討されています。第3部「家族・性・教育」第4部「医療・福祉・環境」第5部「科学・技術・情報」第6部「国家・民族・宗教」では、それぞれの個別的なテーマが取り上げられています。 本書の巻頭に置かれた「序論」では、「世の中の重要な問題に正面から取り組むのが哲学であり、それができなければ、哲学の存在理由はない」と述べられ、現代社会の具体的な問題に果敢に取り組む必要性が語られています。ただ、執筆者が28人と多く紙幅に限りがあるためか、まさに哲学的な掘り下げが十分ではないと感じさせられる論考もあって、本書が「哲学の存在理由」を示すことができているのか、やや疑問に感じます。
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