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政官腐敗と東京地検特捜部 の商品レビュー

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2013/08/13
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四十年に及ぶ検察官生活を通して現場を知悉した著者が、政官腐敗の構造と検察操作のあり方に厳しい迫る。(2001年の刊) 第1章 東京地検特捜部 第2章 政界・官界に渦巻く疑惑 第3章 地検特捜部と疑獄事件の歴史 第4章 政界腐敗はなくならない -連綿と続く政治家の汚職史 第5章 検察捜査の現場から 第6章 特捜部への期待と限界 本書を読むと福岡地検の情報漏洩事件や特捜部への応援検事が取調べにおいて暴力を振るった事件などに触れられており、近年の検察不信の萌芽を見るような気がした。また「巨悪は眠らせない」と豪語した検事総長の伊藤栄樹が警察の不祥事(共産党幹部宅盗聴事件)に手心を加え捜査の中断を指示したというが、その後の警察不祥事をみると、するべき事をしなかったために社会のタガ緩んだ気がする。(もちろん著者も伊藤の対応を批判している。)特捜部の歴史や著者の体験などは面白く読めたものの、文中に出てくる役人批判、政治家批判は型通りの気がする。政治家として自分がどうしたのかにまで踏み込んでいたら内容に厚みが増したと思われるのに残念な気がする。

Posted byブクログ