立ちつくす山 の商品レビュー
どっかの美術館で舟越桂の彫刻を生でみて、なんでかよく分からないけど泣きそうになったことがあります。それがなんでかも言葉にしなくてもいいような、ただどうにもできないような、なんにもしなくていいような気持ちになります。
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本作品集は、桂氏の従来の作品に見られた「静謐」に加えて、「痛み」「不自由さ」「重み」が感じられた。見ていて、不安も感じたが、それが自分の姿であることにも気づき、安心したりする。 44頁にあった一文「人は山ほどに大きな存在なのだという思いが、突然やって来た。」に、宇宙の真理は細...
本作品集は、桂氏の従来の作品に見られた「静謐」に加えて、「痛み」「不自由さ」「重み」が感じられた。見ていて、不安も感じたが、それが自分の姿であることにも気づき、安心したりする。 44頁にあった一文「人は山ほどに大きな存在なのだという思いが、突然やって来た。」に、宇宙の真理は細部に宿る、ということを感じた。それが彼の作品だ。奇をてらったものはなくとも、真理が宿っているのだ。山のような大きな存在の真理が。真理という言葉は適切ではないかもしれない。実存と言い換えた方がいいかもしれない。色々考えるが、言いたいことは言葉を超えたもの、なのである。
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