交通殺人 の商品レビュー
「本の雑誌」でまるで推理小説を読むように面白い、と紹介されていた。面白いというより、怖い話である。警察が加害者なり被害者に絡む場合は多分相当の確率でそこに冤罪が発生する。また、警察がひとたびある思い込みで捜査に着手した場合、その考えが翻ることはほとんどの場合、ない。誰もが交通事故...
「本の雑誌」でまるで推理小説を読むように面白い、と紹介されていた。面白いというより、怖い話である。警察が加害者なり被害者に絡む場合は多分相当の確率でそこに冤罪が発生する。また、警察がひとたびある思い込みで捜査に着手した場合、その考えが翻ることはほとんどの場合、ない。誰もが交通事故の加害者にも、被害者にもなりうる、それは現在不可避的にそうなりうるわけだが、その場合、よほど注意しておかないと、自分は被害者だと思っていたのがいつのまにか加害者にされていたりするのである。この本は、交通事故という題材を元にした、警察批判である。 それにしても、権力というのは、権力のない一般市民からすれば恐怖である。そして、第4の計力であるはずの報道は、警察権力の広報期間と化してしまっているのはすでに承知のとおりである。こわい、こわい。
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