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なんといふ空 の商品レビュー

3.9

7件のお客様レビュー

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2018/02/17

人に薦められて手に取った作品。向田邦子を彷彿とさせるような文章。日常を切り抜いたエッセイに、他の作品にも少し興味が沸いた。

Posted byブクログ

2013/10/19

(2005.02.19読了)(2001.06.02購入) 「週刊読売」に一年間連載した作品を中心にまとめたエッセイ集です。ノンフィクションライターの書いたエッセイですので、川上弘美の「なんとなくな日々」より読み応えがあります。何年か前に読んだ「絶対音感」は、かなり面白かったので、...

(2005.02.19読了)(2001.06.02購入) 「週刊読売」に一年間連載した作品を中心にまとめたエッセイ集です。ノンフィクションライターの書いたエッセイですので、川上弘美の「なんとなくな日々」より読み応えがあります。何年か前に読んだ「絶対音感」は、かなり面白かったので、順次積読してきたのですが、「なんといふ空」「青いバラ」「東京大学応援部物語」「最相葉月のさいとび」とだいぶたまったので少しずつ読むことにしました。 興味の対象が僕と重なる部分があるようだ。「うるさい日本の私」の中島義道さん。ちんぱんじんの松沢哲郎さん。「人間失格」の太宰治。画家の鴨居玲。 ●彼女の疑問 中国人留学の疑問 「渋谷の女の子は、どうしてみんなおばあさんのような髪をしてますか?」 「どうして大学に入ったですかって聞いても、わからないっていうですよ。大学卒業したら何しますかって聞いても、わからないっていうですよ。じゃあなぜ大学行くですかぁ。」 ●サルと呼ばないで 進化途上でサルと人間は何時頃分かれたか 「まず3千万年前にサルとホミノイドと言う二つの枝に分かれ、千2百年前にホミノイドの枝からオランウータンが、7,8百年前にゴリラが、そして5百万年前にようやくチンパンジーと人間が分かれたと言う。生命の歴史が約40億年とすると、その99.9%の時間、人間とチンパンジーは同じ生き物だったと言うから驚きである。」 「人間とチンパンジーは何が違うのか。松沢教授はそれを「階層性の深さ」「言葉の言葉(言葉を使うための言葉)」「道具の道具(道具を使う、つくるための道具)」と表現していた。」 ●壁の穴 鴨居玲が姉の鴨居羊子に言った言葉 「あなたはコップに半分の酒があると、まだ半分も残っていると楽観的になる人間だが、自分は、もう半分しかないと悲観的になる人間だ。」 鴨居玲は、「死にたい死にたいと、何度も自殺ごっこを繰り返した挙句、57歳でようやく死ぬことができた。」(最相さんの父親が鴨居玲の絵を一枚持っていたという。) ●ある退社 Sさん(最相さんのことらしい)の思い出 小学校一年の時、体育の授業の縄跳びを持ってゆくのを忘れ、先生にきつくしかられたので、翌日、縄跳びを絶対忘れないように気をつけてそれに集中したら、ランドセルを忘れたと言う。 ●関連図書 「チンパンジーはちんぱんじん」松沢哲郎著、岩波ジュニア新書、1995.06.20 「ウィーン愛憎」中島義道著、中公新書、1990.01.25 「一期は夢よ 鴨居玲」瀧悌三著、日動出版、1991.09.07 「絶対音感」最相葉月著、小学館、1998.03.10 著者 最相 葉月 1963年 東京都新宿区生まれ 関西学院大学法学部法律学科卒業 1997年 「絶対音感」で第4回小学館ノンフィクション大賞受賞 (「MARC」データベースより)amazon 私はいったい何を落としてきたんだろう-。「絶対音感」「青いバラ」の著者による初エッセイ集。映画「ココニイルコト」の原案も収録。『週刊読売』に連載されたものを中心に、いろいろな雑誌に掲載されたものをまとめる。

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2011/07/17

(以前に図書館で借りた)この本からどんな映画になったのか、まだ観ていなかった。最相さんのモノの見方は独特な角度だ。青いバラだったり、絶対音感だったり、星新一さんだったり。いかん、いかん、読んでいないのに、本の題名だけで読んだつもりになって、勝手な事を書いては・・

Posted byブクログ

2011/08/01

てっきり男性だと思っていた。絶対音感や東大応援団や、競輪についての記事を書かれていたので…なんといふ思い込み…日々の出来事についてのエッセイなんだけど、その一つ一つが丁寧でそれでいてとってもさらさらとしていて。装丁の色のイメージもあるのだけれど 春先の空の色 って感じ。抜けるよう...

てっきり男性だと思っていた。絶対音感や東大応援団や、競輪についての記事を書かれていたので…なんといふ思い込み…日々の出来事についてのエッセイなんだけど、その一つ一つが丁寧でそれでいてとってもさらさらとしていて。装丁の色のイメージもあるのだけれど 春先の空の色 って感じ。抜けるようではなく、濃くもなく、少しにごった青空。ちょっとこの人 好きかも。

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2009/10/04

書店に行ってもよおす....私も同感。彼女によるとこれは「これから押し寄せる偶然の出会いの嵐を期待して興奮してしまうから」だとか、そんのとおり、よくぞ言い当ててくれました。

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2009/10/04

著者の祖父の祖父は郵便制度をつくった前島密なのですって。そんなところに一番びっくりした。こうして書いちゃうくらい。スポーツ音痴のわたしにとっては、ちょくちょく出てくる野球や競輪などスポーツについての記述などは正直退屈であった。競輪について取材執筆されてた方なのね。わたしは最後の章...

著者の祖父の祖父は郵便制度をつくった前島密なのですって。そんなところに一番びっくりした。こうして書いちゃうくらい。スポーツ音痴のわたしにとっては、ちょくちょく出てくる野球や競輪などスポーツについての記述などは正直退屈であった。競輪について取材執筆されてた方なのね。わたしは最後の章が一番おもしろかったな。「ふくろふはふくろふ」とか「ある写真家」とか「心の時間軸」とか、いいな。

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2009/10/04

映画「ココニイルコト」を見たあとに 原作を読んでみたくて手にとった。 わずか1200文字程度のエッセイである「わが心の町 大阪君のこと」をはじめ 数々の、日常生活を切り取ったエッセイが、きらきらと輝いていた。 なんでもないような日常が、人の心が、営みが、 そうかなぁ、そうだなぁ...

映画「ココニイルコト」を見たあとに 原作を読んでみたくて手にとった。 わずか1200文字程度のエッセイである「わが心の町 大阪君のこと」をはじめ 数々の、日常生活を切り取ったエッセイが、きらきらと輝いていた。 なんでもないような日常が、人の心が、営みが、 そうかなぁ、そうだなぁ、と思うようなことごとが 的確な視点で切り取られていく。 映画監督が、たった1200文字のエッセイから、 2時間近くの映画を つくりあげた そのように、人の心をかきたてる何かが 一遍一遍にひそんでいる。 本棚のかたすみに、そっとひそませ 忘れた頃にふと、手にとりたい、 そんな作品集である。

Posted byブクログ