根をもつこと、翼をもつこと の商品レビュー
友人がこの人の本の感想を何冊もUPしてて、いつも響くことを書いていたので、いつか読んでみたいと思ってた。 「いつか」じゃなく、すぐにでも読みたい本があって図書館に行ったら無かったので、その本を予約してずら~っと並んだ中から2冊借りてみた。 90ページで断念した。 なんだろう。 タ...
友人がこの人の本の感想を何冊もUPしてて、いつも響くことを書いていたので、いつか読んでみたいと思ってた。 「いつか」じゃなく、すぐにでも読みたい本があって図書館に行ったら無かったので、その本を予約してずら~っと並んだ中から2冊借りてみた。 90ページで断念した。 なんだろう。 タイトルが好きだ。選ぶ言葉も好きだ。 だけど、どうしても読み進められない。 この人の闇がダメだ。 人の闇が嫌いな訳じゃない。味わえる闇もあるし、同調する闇もある。でも、この人のはダメだ。 何だろう?半熟卵は好きだけど温泉卵は食べられない…あの感じ。 なんだろう…座りが悪いな。 とりあえず、借りたもう一冊と、予約した本を読んでみよう。
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内田樹の『子どもは判ってくれない』に引用されてたので読んだ。良かったー。2001年のだけど、「田口ランディっていい作家になったなぁ」なんて(超生意気だけど)最近思い始めた自分は、ああ、この頃からずっとつながっているんだ、と知りました。自分で体験し、自分の心で感じ、わからないことは...
内田樹の『子どもは判ってくれない』に引用されてたので読んだ。良かったー。2001年のだけど、「田口ランディっていい作家になったなぁ」なんて(超生意気だけど)最近思い始めた自分は、ああ、この頃からずっとつながっているんだ、と知りました。自分で体験し、自分の心で感じ、わからないことは率直に尋ねて、自分の頭で考えたことを、ぴったり等身大の言葉で書くランディさんの姿勢は、すごい、これは簡単にはできないよ、と思った。田口ランディの小説の裏側の世界がよく分かる感じで、これはなんなんだろうかと思った小説『マアジナル』の種のような話も書いてあって、ちょっと腑に落ちたのもよかった。
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この人の作品をこのさきずっーと読み続けるんだろうなという予感と、読み続けられたらいいよなあという期待が広がった。読後に「書きたい、言語化したい」という気持ちの良い余韻が残る。苦しい・痛い・辛い・こりごり・無視・キツイ・ヒドイ・悲しい・やる瀬ない・変わらない・・を感じる箇所がある。...
この人の作品をこのさきずっーと読み続けるんだろうなという予感と、読み続けられたらいいよなあという期待が広がった。読後に「書きたい、言語化したい」という気持ちの良い余韻が残る。苦しい・痛い・辛い・こりごり・無視・キツイ・ヒドイ・悲しい・やる瀬ない・変わらない・・を感じる箇所がある。そこをとばすことなく読み進めることができたのは、著者の人柄や態度、言葉のつかいかたに依るからだろう。正直で衒わない。言葉が根を張り翼をもって舞っている、タイトルのようだ。 言葉にも当てはまるんだと書いていて気がついた。 自分の中だけを理由にする他に、外の風景に目を向けよう。毎日が続きではないこと、なにかが見えてくること、使い回す日常がないこと。そういう視点をもてたことに感謝。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
田口ランディという小説家の方がいるのは知っていたけれど、どんな人なのか、どんな文章を書くのかは知りませんでした。読んでみて、あ然。原発の話も、呪術の話も、若かりし頃のダークな話も、真っすくな気持ちで、真っ直ぐに、表現していて、爽やかな気持ちになりました。まさにビートルズの「Let it be」。
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田口ランディの豊かな知性を感じる一冊 水平的な時間の連続した流れを見 そこに垂直的な人間の心の深みを与え 今の社会の歪みを見極める 日常を見る視点のクオリティが増します
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『根とはルーツだ。ルーツのない人間はいない。翼とは意識だ。飛翔し、想像する力。根をもつこと、翼をもつこと。そのことを思い出し、それに支えられるなら、人はどのような環境においても、この世界にしっかりと関与して生きていける。』この言葉に何度自分が救われたのか。。大丈夫だ。そう思える強...
『根とはルーツだ。ルーツのない人間はいない。翼とは意識だ。飛翔し、想像する力。根をもつこと、翼をもつこと。そのことを思い出し、それに支えられるなら、人はどのような環境においても、この世界にしっかりと関与して生きていける。』この言葉に何度自分が救われたのか。。大丈夫だ。そう思える強さを貰えた気がします。
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『根とはルーツだ。ルーツのない人間はいない。翼とは意識だ。飛翔し、想像する力。根をもつこと、翼をもつこと。そのことを思い出し、それに支えられるなら、人はどのような環境においても、この世界にしっかりと関与して生きていける。』 この言葉にはっとさせられ、また力づけられた。まっすぐに前...
『根とはルーツだ。ルーツのない人間はいない。翼とは意識だ。飛翔し、想像する力。根をもつこと、翼をもつこと。そのことを思い出し、それに支えられるなら、人はどのような環境においても、この世界にしっかりと関与して生きていける。』 この言葉にはっとさせられ、また力づけられた。まっすぐに前を見る姿勢が好き。
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雑誌に連載したエッセイを集めた本。とても日常的な事柄や、自分の生活についての内容が多く、そういうエッセイもいいけれども、巻頭にある、広島についての話しは特によかった。 田口ランディは、これまで広島と関わりがあったわけではなく、原爆の日の平和記念式典で初めて関わりを持ち、色々な人の...
雑誌に連載したエッセイを集めた本。とても日常的な事柄や、自分の生活についての内容が多く、そういうエッセイもいいけれども、巻頭にある、広島についての話しは特によかった。 田口ランディは、これまで広島と関わりがあったわけではなく、原爆の日の平和記念式典で初めて関わりを持ち、色々な人の原爆についての話しを聴くのだけれども、その話しはどれも原爆について新しいイメージを加える興味深い話しばかりだった。 アーサー・ケストラーという人も同じことを言っているんです。ホロン革命という本のなかで、人類にとって最も重要な日は1945年8月6日だ、って。広島に原爆が落ちるまで、人間は個としての死を予感しながら生きてきたけれど、広島に原爆が落ちてからは、人間は種としての絶滅を予感しながら生きていかなくちゃならなくなったって。(p.33) 誰かを頼っているからいつもさみしい。誰かを頼っているからいつも自分じゃない。そういうとき、私を必要だという男は、みんな呪いの餌食になった。私はむさぼってもむさぼっても、いつまでたっても得られない自分を探して発狂してたみたいなところがあった。ああいうのが「若い」ってことだとしたら二度とごめんだ。(p.277)
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