1,800円以上の注文で送料無料

ベロニカは死ぬことにした の商品レビュー

3.2

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

お薦めです

何かが足りない。そんな欠乏感に苛まれたベロニカは、死ぬことにした。命は助かったものの、自殺未遂の後遺症で余命5日となった彼女。精神病院の中、残された時間で気付いたこととは……。映画と合わせて、お薦めです。

yoko

2024/01/30

イゴール博士の、「普通さ」と「狂ってる」ことについての説明に、なるほどなあと思わされた(P200)。 ベロニカは死ぬことを決意して大量服薬したのだが、その後意識が戻って余命が1週間足らずと告げられた時は一体どんな気持ちだっただろう…その気持ちの変化やその他いろんなことが、淡々と、...

イゴール博士の、「普通さ」と「狂ってる」ことについての説明に、なるほどなあと思わされた(P200)。 ベロニカは死ぬことを決意して大量服薬したのだが、その後意識が戻って余命が1週間足らずと告げられた時は一体どんな気持ちだっただろう…その気持ちの変化やその他いろんなことが、淡々と、でも丁寧に描かれている。 博士は、薬の効能についても強調しているが、私は、その病棟での、人々、ピアノ、その他薬以外の環境との出会いも、影響を与えた重要な因子だと思う。 博士の論文の最終章は「死を意識することで、より濃い人生を送るように力づけられることがある」だったそう。 色々考えさせられた小説だった。 多分、河合隼雄の本で紹介されてたから読みたい本リストに入っていた本だと思うのだが自信がない。でも読めてよかった。 パウロ・コエーリョの「アルケミスト」も読んでみたい。

Posted byブクログ

2023/12/31

「狂う」。 いったん自分が狂ってるってことにしたら、どうなるか、っていう実験みたいなことを、精神病院での経験を通して伝えている、みたいなストーリーで、 何が狂っていて、何が健常なのか、を改めて考えたり。 ・・・ 自分が本当は情熱を持っていたり、大事だと思っていることを抑え続け...

「狂う」。 いったん自分が狂ってるってことにしたら、どうなるか、っていう実験みたいなことを、精神病院での経験を通して伝えている、みたいなストーリーで、 何が狂っていて、何が健常なのか、を改めて考えたり。 ・・・ 自分が本当は情熱を持っていたり、大事だと思っていることを抑え続けてたら本当に精神病になる。そしてそういう状況が蔓延していたりするこの社会。 個人的には、行き詰ったら、場所とか変えてみたら、違う常識に出会い、いろいろ吹っ切れると思う。

Posted byブクログ

2023/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルと冒頭から物語終盤近くまで続く陰鬱な雰囲気からのラスト数ページでの転調のような展開に、開放感と言うか希望と言うか、とにかく悲壮感漂うラストでなくて良かったなと思う。

Posted byブクログ

2013/08/09

一日、一日が特別であり、自分を抑えて生きることなんてなくて、心の向くままに生きることが生なのだと感じた。 本書が発行された2001年から今現在まで鬱病の問題はなお根深い。 みんな普通であろうとして、狂人を避けて、時にはバカにして、そうした他者をみて自分に優越性を持たせる。 とくに...

一日、一日が特別であり、自分を抑えて生きることなんてなくて、心の向くままに生きることが生なのだと感じた。 本書が発行された2001年から今現在まで鬱病の問題はなお根深い。 みんな普通であろうとして、狂人を避けて、時にはバカにして、そうした他者をみて自分に優越性を持たせる。 とくにネットが普及した現在は、それをさらに広げている。 もっと自分を素直に深く見つめ直し、少しズレていていようと心の声に従い、生きていきたい。

Posted byブクログ

2012/09/24

自分に余裕が無くて、生きるのが嫌になった時とかに読めば響く本じゃないかなぁ。 私自身今はそういう時期じゃなかったのと、ちょっと訳で読みづらかった。でも話自体は嫌いじゃないし、文庫化の際に訳にも手を加えてるそうなので、そのうち文庫版を買おうかな。 本来、人間は自由に生きられるはずで...

自分に余裕が無くて、生きるのが嫌になった時とかに読めば響く本じゃないかなぁ。 私自身今はそういう時期じゃなかったのと、ちょっと訳で読みづらかった。でも話自体は嫌いじゃないし、文庫化の際に訳にも手を加えてるそうなので、そのうち文庫版を買おうかな。 本来、人間は自由に生きられるはずで。 生きることを縛ろうとするあまりに、狂気が生まれるのではないか。

Posted byブクログ

2012/02/26

生きることと、世界の見方、愛のかたち。いろいろな考え方があることが分かりました。一つ一つの言葉を理解するのは難しかったけど、後からひらめくことがあります。読んで良かったと思える一冊です。

Posted byブクログ

2011/11/02

つまらなかった。いいこと書いてるんだろうけど気持ちが入り込めなかった。「アイデアはいいんだけど書き方が下手」的に原作が悪いのか、海外作品によくある「翻訳が下手」のどちらかだと思う。 舞台がそこだというのもあるけどユーゴスラビアのことに触れてたのはよかった。いままで考えたこともな...

つまらなかった。いいこと書いてるんだろうけど気持ちが入り込めなかった。「アイデアはいいんだけど書き方が下手」的に原作が悪いのか、海外作品によくある「翻訳が下手」のどちらかだと思う。 舞台がそこだというのもあるけどユーゴスラビアのことに触れてたのはよかった。いままで考えたこともなかったので、その辺のことを考える機会を与えてもらった。

Posted byブクログ

2011/05/08

タイトルの魅力が卑怯だ。 病人たちがえー?って病状でなんだかな。あまり好きじゃない。 「日本人でさえそんなことで自殺しないよ」みたいな言い回しでちょっと吹いた。

Posted byブクログ

2010/10/22

奇妙でどこか可笑しい異国の小説。登場人物それぞれのキャラが濃くて、結末よりもそっちの描写のほうがおもしろかった。 東欧の有名でない国の、自国の英雄の銅像を見下ろす部屋に住む女の子という設定がいい。深読みすると教訓話かもしれないけど、そういう風に読んだとたんに嫌らしくなる気がする。...

奇妙でどこか可笑しい異国の小説。登場人物それぞれのキャラが濃くて、結末よりもそっちの描写のほうがおもしろかった。 東欧の有名でない国の、自国の英雄の銅像を見下ろす部屋に住む女の子という設定がいい。深読みすると教訓話かもしれないけど、そういう風に読んだとたんに嫌らしくなる気がする。青春物語の亜種と思ったほうがいいかも。

Posted byブクログ