予備校教師からの提言 の商品レビュー

竹内久顕(著者)

2014/07/20

　日本史教諭からアクティブラーニング（Active Learning;AL）、課題解決型授業、日本史授業の進め方について「参考に」と薦められた本。
　発行されてから年数が経っているが、学校も予備校も、ただ知識伝達型の一方的な講義をしているだけではダメな状況であることを踏まえた上で、奇を衒ったことではなく、歴史を考察する上での問題の本質を探究していく授業展開が必要だと主張する本。その例として、日本史での大化の改新の意義、なぜ参勤交代が行われたか、近代化での産業革命の経済変化の本質、「鎖国」ではない江戸時代の外交交流、自由民権運動などのアプローチの仕方を挙げて、本質を突く「ロジカル日本史」と著者が呼ぶ方法を実践すべきだと訴える。
　地理歴史科の免許を持ってはいるが、メインが公民科である私にとっても、論理的に多面的・多角的に考察する授業をさらに考えていかないといけないと改めて悟った。