シカゴよりこわい町 の商品レビュー
1929~1935年の夏の1週間。 田舎のおばあちゃんちで過ごすため、シカゴの街なかからやってくる孫ふたり。 こんな片田舎になんか来たくないと、最初こそぐずるふたりだけど・・・ 大柄で、おおぼらふき、豪快で、正義感?あふれる、そんなおばあちゃんの魅力にすっかりはまる。 もっちろん...
1929~1935年の夏の1週間。 田舎のおばあちゃんちで過ごすため、シカゴの街なかからやってくる孫ふたり。 こんな片田舎になんか来たくないと、最初こそぐずるふたりだけど・・・ 大柄で、おおぼらふき、豪快で、正義感?あふれる、そんなおばあちゃんの魅力にすっかりはまる。 もっちろん、わたしも♪ 自宅の居間で散弾銃はぶっ放すし、悪ガキどもにチェリー・ボムをくらわすし、おおぼら吹いて町人や保安官や新聞記者を煙に巻くし・・・もう、爽快!! イメージは、宮崎駿のアニメの世界。 ああ、ジブリで作ってくれないかなぁ〜♪ 最終章の1編。 シルエットに浮かぶ、おばあちゃんの姿が目に浮かぶ。 ほんとにほんとに、すてきなおばあちゃんです。
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シカゴに住むジョーイと妹のメアリ・アリスが、1929年から1935年にかけて毎年夏の一週間を過ごしたおばあちゃんとの出来事を綴った、連作短編集です。 題名のシカゴよりこわい町とは、シカゴからセントルイスに向かう鉄道の途中にあるおばあちゃんが住む小さな町のこと。 おばあちゃんの家に...
シカゴに住むジョーイと妹のメアリ・アリスが、1929年から1935年にかけて毎年夏の一週間を過ごしたおばあちゃんとの出来事を綴った、連作短編集です。 題名のシカゴよりこわい町とは、シカゴからセントルイスに向かう鉄道の途中にあるおばあちゃんが住む小さな町のこと。 おばあちゃんの家に行った最初の年に、二人は死体を見たのです。当時のシカゴは、アル・カポネに代表されるギャングたちが活躍していました。他からは恐ろしい町と思われていたのです。それなのに、子どもたちはおばあちゃんの町で初めて死体を見た。だからシカゴよりこわい町なんです。 『ジョーイ9歳、メアリ・アリス7歳、二人はもう大きくなったから夏におばあちゃんを訪ねるように両親に言われた。とても小さいときに両親に連れられていったきりのおばあちゃんち。メアリ・アリスはいやがったが、ジョーイは列車に乗れるのが嬉しかった。 シカゴで都会暮らしをしている二人にとって、おばあちゃんの家は勝手が違うことばかり。トイレが外にあるなんて! 町はずれでひっそり亡くなっていた、ショットガン・チータム。本名のわけはないが、誰もそれ以外の名前を知らなかった。おばあちゃんは彼の埋葬に大活躍。伝説を作った。そして二人はそれを見ていたのだ。』 プロローグで、これはジョーイが思い出を語っているのだと分かります。ジョーイはもうすでにこの頃のおばあちゃんの年をとっくに越えています。そしてジョーイはあの暑い夏の日々を鮮明に思い出すのです。 おばあちゃんは相当な変わり者。この町の住人も、それがよく分かっています。平気でショットガンはぶっ放す。嘘はつく。立ち入り禁止の場所に子どもたちを連れて入る。人の鼻っ柱を折るのが快感。何をやるのにも説明なし。 でも毎年の出来事で、おばあちゃんがどんなにまっとうに生きている人なのか分かります。地位のある人の言うこと、法律や決まり、おばあちゃんの価値観はそんなことを凌駕しているのです。 私有地に進入して捕ってきた魚。それを料理して、定住しないように追い立てられる浮浪者の一群を待ちかまえていて食べさせるおばあちゃん。そんなおばあちゃんを手伝う子どもたちは、何が正義なのか考えます。ジョーイはおばあちゃんが大好きになるのです。そして読んでいる私も・・・・。 ラストに大人になったジョーイの1942年の出来事が2ページ書かれています。ジョーイ22歳ですね。そのたった2ページが素晴らしい!涙がじわっとこみ上げました。
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主人公のジョーイ・ダウデルが年老いてから、はるか昔の子供時代におばあちゃんと過ごした夏休みの数々を振り返るというストーリー構成。1929年、当時9歳だったジョーイと2歳下の妹メアリ・アリスの二人は、その頃住んでいたシカゴから父方の祖母が住む田舎町へ夏休みを過ごすために送り込まれる...
主人公のジョーイ・ダウデルが年老いてから、はるか昔の子供時代におばあちゃんと過ごした夏休みの数々を振り返るというストーリー構成。1929年、当時9歳だったジョーイと2歳下の妹メアリ・アリスの二人は、その頃住んでいたシカゴから父方の祖母が住む田舎町へ夏休みを過ごすために送り込まれる。ところが、面倒を見てくれるおばあちゃんが一筋縄ではいかぬ性格。体格も大柄でやることも常に豪快で破天荒。正義を説くとか、善人面して子供たちの手本になろうなんてことは全く考えていない。人づきあいも嫌いだし、平気でウソもつくし、法律も守らずに鉄砲だってぶっ放す。でも、深いところで情があるせいか、子供たちには信頼されている。この本には1929年から1934年までの、5年間の夏休みの思い出が綴られている。いかにもアメリカの田舎で起きるのどかな事件とおばあちゃんの対処法が読み手をニヤリとさせる。
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おばあちゃん、豪快過ぎる!!!!! ちょっと可愛い面もあったり。 続編は妹とおばあちゃんのお話だそうで、楽しみです。
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ジョーイとメアリ・アリスの兄妹は、毎年夏になると田舎のおばあちゃんの家で過ごす このおばあちゃん、鉄砲はぶっ放す、愛想は悪い、嘘はつくと豪放なおばあちゃん。 夏だけ1週間がとても劇的に過ぎていく。 児童文学作品だと思う。
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万事につき、型破り、常識なんてなんのその、の祖母だが、人としてまっとうに生きるという気骨の持ち主。そんな祖母のありのままを受け止める孫二人。感傷的な言葉なんて、お互いさらさら口にはしないのだが、そんな両者の絆の強さが、最終章“軍隊輸送列車”で、見事に表現されていて、思わず涙、涙・...
万事につき、型破り、常識なんてなんのその、の祖母だが、人としてまっとうに生きるという気骨の持ち主。そんな祖母のありのままを受け止める孫二人。感傷的な言葉なんて、お互いさらさら口にはしないのだが、そんな両者の絆の強さが、最終章“軍隊輸送列車”で、見事に表現されていて、思わず涙、涙・・・
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ばあちゃん、カッコいい!頑固で乱暴な田舎のおばあちゃんのところへ、毎年夏休みに送り込まれる。最初は最悪だと思った滞在も、だんだん面白い冒険になってくる。正義を貫くためには、なんでも有というのが、最高に面白かった。
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