わたしのヴェルディ の商品レビュー
ヴェルディ没後90年を前に、イタリア人ジャーナリストが指揮者、歌手、演出家など16人に、ヴェルディの作品1つずつについてインタビューしたもの。アバドやムーティ、シノーポリ、ゼフィレッリ、フレーニ、パヴァロッティ(!)などがそれぞれお気に入りの作品について語る。失礼ながら、パヴァロ...
ヴェルディ没後90年を前に、イタリア人ジャーナリストが指揮者、歌手、演出家など16人に、ヴェルディの作品1つずつについてインタビューしたもの。アバドやムーティ、シノーポリ、ゼフィレッリ、フレーニ、パヴァロッティ(!)などがそれぞれお気に入りの作品について語る。失礼ながら、パヴァロッティがこんなに楽曲について詳しく語れる人だとは思っていなかった。時代設定を変えるのは必然というジョナサン・ミラー(リゴレット)、愚の骨頂だと言い切るゼフィレッリ御大(アイーダ)、それぞれに説得力があって大変興味深い。シャイー(アイーダ)曰く、マーラーはヴェルディに非常に影響を受けていて、交響曲のなかにヴェルディの引用としか思えない箇所がいくつかあるとのこと。いろいろ改めて聞き直したくなる、示唆に富んだ一冊であった。よくぞ翻訳を出してくださった。いま絶版なのが惜しい。 パヴァロッティによると、「仮面舞踏会」は、テノールは出てる間じゅうずっと難しいところを歌っている、そこへバリトンが出てきておいしいところを持ってっちゃう。しかも最後にはこいつに刺されちゃう、そういう作品だそうです(笑)
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