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ここまで治せる不登校・ひきこもり の商品レビュー

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2012/04/10

「荒療治」という言葉がぴったり。かなり極端な内容。一歩間違うとクライアントの人生を台無しにする危険性もはらんでいます。 人間形成医学という分野をしきりに持ち出していますが、専門書も少なくその実証性は乏しいと思います。 私自身、ソーシャルワーカーとして、1万人近い事例に接し...

「荒療治」という言葉がぴったり。かなり極端な内容。一歩間違うとクライアントの人生を台無しにする危険性もはらんでいます。 人間形成医学という分野をしきりに持ち出していますが、専門書も少なくその実証性は乏しいと思います。 私自身、ソーシャルワーカーとして、1万人近い事例に接してきましたが、著者のやり方で、果たしてすべての不登校・ひきこもりに対応できるかかなり疑問。 登校できるようになってから10年、20年経ってからの経年調査が必要と思われます。果たしてどういう結果か・・・。また、この治療を拒否して、久徳クリニックを去っていった患者数も公表して欲しい。 さらに本書を批判すると、誰に向けて書かれたのか不明です。「治せる」という言葉の使い方もいささか傲慢だし、本文中で使われている「入院」という言葉の意味も医療的入院とは異なるので要注意です。 とどめは、自分の診療をしているクライアントとその親に無理矢理、本書を読むことを勧めている事実はいかがなものか?本を通しての一方的なやり方の押しつけではなく、対話を通した納得に基づく医療こそ王道ではないか? とにかく本書の内容を鵜呑みしないこと。かなり異端な説であることを肝に銘じて読むべきです。

Posted byブクログ