クロニカ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宗教毎の価値観の違いを楽しむことができる小説でした。インカを舞台にする小説を読んだ前例が自分はなかったので、斬新な気持ちになりながら読みました。 アマルやワマンたちの生涯を通じて、神への向き合い方、生き様、罪や後悔といった様々な思いを感じることができて、とても面白かったです。 「昔は木乃伊と人が話すことができた」なんて言われても荒唐無稽な話に感じてしまうのは仕方がないことなのでしょうが、後世では御伽噺として処理されてしまうのはなんだか悲しいものでもありますね。 そこに実在した歴史や文化が途絶えてしまうことの寂しさ、生きた記憶が語り継がれないことの残酷さ、それを教えてくれる一冊でした。
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神話のよう。 少し読みづらさは感じたものの、慌てずじっくりと読ませて頂きました。うまくいえないけれど、圧倒的。
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最後の但しを見ると、大賞を取った作品を加筆して仕上げた本とのこと。 インカの風習に興味がありワクワクして読み始めたが、全体的に詰め込みすぎて、にわか知識しか無い私が読むと良さが薄められてしまう印象。 最後の展開は意外だったので良い読後感が得られた。 加筆前の作品を読んでみたい
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アンデスの風土、インカの文化。勉強になる。物語の展開も見事。著者が伝えたいと思っている歴史・思想・イメージは、一つの小説に盛り込むにはとても多くて複雑で、しかし、それを力業でまとめあげて、読者を物語の最後まで連れて行ってくれる。
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私にとって馴染みのなかったインカ帝国とその滅亡の歴史は興味深かったです。 文字に対する挑戦という意欲的な作品だとは思いますが, 痛々しい描写があったり,文章が抽象的で分かりにくく,好きな物語かというと…。 最新作からこの著者の作品を遡って読んでいますが, 文章も最新作の方が熱...
私にとって馴染みのなかったインカ帝国とその滅亡の歴史は興味深かったです。 文字に対する挑戦という意欲的な作品だとは思いますが, 痛々しい描写があったり,文章が抽象的で分かりにくく,好きな物語かというと…。 最新作からこの著者の作品を遡って読んでいますが, 文章も最新作の方が熱くかつこなれていて,好きです。 これからが楽しみな作家だと思います。
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死者が当たり前のように、生きているものと同じように語り、インカの習わしを伝えていくところがマジックリアリズムっぽいのですが、ガルシアマルケスやボルヘスみたいにわかりにくい表現はなく、日本人にもすんなり受け入れられる内容です。 インカ帝国を題材にした小説なんて、そうそうない...
死者が当たり前のように、生きているものと同じように語り、インカの習わしを伝えていくところがマジックリアリズムっぽいのですが、ガルシアマルケスやボルヘスみたいにわかりにくい表現はなく、日本人にもすんなり受け入れられる内容です。 インカ帝国を題材にした小説なんて、そうそうないので、インカ帝国などの古代文明に興味がある人にはオススメします。 解説書読むより、生き生きとして、楽しめます。
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これを読んだときこのあたりの地域にも歴史にもまったく無知で、興味もなかったけれど、わからないなりに面白く読めた。 でもどんな話だったか覚えてない。 物語というよりは知識を楽しむような感じ。
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なじみの無いインカ帝国を題材にした小説。 ずっと回想の形が続いて、それならいっそ過去を本編にしちゃえばいいのにとか思った記憶が・・ 歴史の勉強にもなった。
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1月18日読了。インカのお話。南米の古代文明にはあまり興味がないので、予備知識ゼロで読んだ。それでも、ぐいぐい引き込まれる世界だった。
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聖書を携えた「文字の民」スペインによって滅ぼされた「語りの民」インカ帝国。「文字とは何か」「死とは何か」を問う感動の年代記。第13回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
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